2024年10月衆議院議員ランキング 9回戦
黄川田仁志 vs 柳本顕
勝: 黄川田仁志
戦評
議員Aと議員Bのどちらを選ぶべきかの評価には、政治家としての実績やスタンス、そして国民代表としての資質を考慮することが重要である。まず、議員Aは外務大臣政務官や内閣府副大臣としての経験があり、国際問題や多岐にわたる日本国内の政策に関与するなど、政策の幅広さが際立っている。しかし、選択的夫婦別姓に反対するなど社会的価値に関する厳しい立場、旧統一教会関連との指摘がマイナスとして挙げられる。 一方、議員Bは大阪市会議員を長年務め、大阪市長選に出馬の経験があるなど、地元政治への密接な関与が特徴である。大阪都構想への明確な反対や落選を経ても継続する政治活動は地元への深い愛着と責任感を示している。しかし、過去に大阪都構想に反対した筆頭として非難され、現在に至るまで多くの新しい政策実績が少ないように見える。 両者とも旧統一教会との関係が問題視されているが、議員Bはこの関係を速やかに断絶したことが評価できる。議員Aの国際的視野の広さと政策の幅広さ、そして議員Bの地元密着型の政治姿勢と問題への迅速な対応を比較した場合、より多様な政策分野を持ち、全国的目線での政治活動が可能である議員Aが次の選挙で選ばれるのに相応しいと判断される。
黄川田 仁志(きかわだ ひとし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 54歳 (1970年10月13日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(谷垣G・菅G→菅G) |
選挙区 | 埼玉3 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 東京都世田谷区に生まれる。 - 横浜市立西本郷小学校、横浜市立西本郷中学校を経て、神奈川県立柏陽高等学校を卒業。 - 1994年、東京理科大学理工学部土木工学科を卒業。 - 1995年、メリーランド州立大学大学院の沿岸海洋環境科学プログラムに入学し、修士課程を修了。 - 1999年、大阪大学大学院工学研究科土木工学専攻博士後期課程に入学し、単位取得後退学。 - 2002年、東和科学株式会社に入社。 - 2004年、財団法人環日本海環境協力センターに出向。同年、一新塾に入塾。 - 2006年、松下政経塾に入塾し、2009年に第27期生として卒塾。
政治家としてのキャリア
- 2011年、自民党埼玉県第三選挙区支部長に就任。 - 2012年12月、第46回衆議院議員総選挙で埼玉3区から初当選。 - 2015年、外務大臣政務官に就任(北米、中南米担当)。 - 2017年、衆議院議員総選挙で3選。 - 2021年10月、第1次岸田内閣で内閣府副大臣に就任し、多岐にわたる担当を持ちつつ補佐役を務めた。 - 2021年10月、第49回衆議院議員総選挙で4選。
政治活動上の実績
- 2015年、外務大臣政務官として海洋資源開発に関する意見を述べた。 - 2016年、TPP特別委員会で中小企業の海外進出の有利性を強調し、国民皆保険制度がTPPで影響を受けないことを確認した。 - 2021年、自民党国会議員有志として選択的夫婦別姓に反対する意見を地方議会に送付し、批判を受けた。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成、自衛隊や集団的自衛権の保持、教育の充実を憲法で明記することを支持。 - 選択的夫婦別姓制度に対して慎重な立場をとる。 - 消費税の引き上げについて、時期の先送りを主張し、現在は減税を視野に入れる。 - 攻撃を予想される場合の敵基地攻撃を支持し、核武装論議を視野に入れる。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 松下政経塾での経歴を持つが、旧統一教会関連のイベントへの祝電など、団体との関係が指摘される。 - 国会活動において、幅広い政策分野に関与しており、多様な政策知識を持っている。 - 家族制度や防衛政策に関する社会的価値判断において、近年の社会ニーズとのズレがあることから多様な価値に対する理解が求められる。
柳本 顕(やなぎもと あきら)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 51歳 (1974年01月29日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(麻生派) |
選挙区 | (比)近畿 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 大阪府大阪市西成区山王にて出生。 - 大阪教育大学附属高等学校平野校舎を卒業。 - 京都大学法学部を卒業。 - 1997年に関西電力に入社し、従業員として勤務。
政治家としてのキャリア
- 1999年9月、大阪市会議員に最年少で初当選。以後、5期務める。 - 自由民主党大阪市会議員団幹事長を2013年から務める。 - 2015年、安倍晋三首相から推薦を受け大阪市長選に出馬も落選。 - 2018年、第25回参議院議員通常選挙の大阪府選挙区立候補を発表するも、市長選への出馬に切り替え、再び落選。 - 2021年、衆議院比例近畿ブロックから立候補し当選、衆議院議員に。 - 環境大臣政務官兼内閣府大臣政務官を歴任。
政治活動上の実績
- 2015年、大阪市特別区設置住民投票における反対派の筆頭として活動。 - 同年、大阪市長選にて40万票を集めるが吉村洋文に敗北。 - 2019年、大阪市長選で再度落選し、政治生命について語る。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙に比例復活で当選。 - 旧統一教会関係団体の会合に参加し、その後関係を断絶。
政治的スタンス
- 大阪都構想に強く反対し、「毒まんじゅう」などと表現して警鐘を鳴らす。 - 大阪市廃止・分割による住民サービス低下の懸念を表明。 - 維新政治に対する批判をする一方で、一部リスペクトを表現。 - 自民党たばこ議員連盟に所属。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 25歳での市会議員初当選を果たす若い力と、政治的敏腕を持つ。 - 大阪都構想に反対する姿勢から、地元住民への深い配慮を持つとされる。 - 複数回の落選を経て、粘り強い政治活動を続ける。 - 旧統一教会の関係が発覚後、速やかに関係断絶を表明。 - 政治家一家の出身である世襲の運命を引き継ぐが、独自の立場を維持。