2024年10月衆議院議員ランキング 27回戦
高木宏壽 vs 三ッ林裕巳
勝: 三ッ林裕巳
戦評
両議員ともに政治家としての実績があり、国政において様々な役割を担ってきました。しかし、どちらも各々の問題を抱えており、どちらを選ぶかについては慎重な評価が必要です。 議員Aは、多岐にわたる専門的なバックグラウンドを持ち、法学と経済に精通しています。また、防衛大学校や公認会計士など、多分野での視点を政策に反映させるポテンシャルがあります。一方で、統一教会との関係や兼業禁止規範違反の問題が信頼性を損ねており、透明性への疑念があります。 議員Bは、医師としての専門知識があり、特に健康政策に活かすことが期待されます。また、与党での要職も務め、実務経験が豊富です。しかし、世襲政治家としての背景や政治資金パーティーの裏金疑惑があり、クリーンなイメージに課題があります。反喫煙施策への反対姿勢も見られ、政策の一貫性が求められます。 政治的なスタンスでは、どちらも保守的な立場であり共通点がありますが、特にジェンダー政策や選択的夫婦別姓についてはやや偏った見解が伺えます。 以上を踏まえ、議員Aの広範な専門性と過去の政策実績を考慮しつつも、信頼性や透明性確保のための改善が必要です。議員Bの健康政策への期待と医師としての貢献度を重視しながらも、政治資金の透明性についての明確な説明責任が求められます。 総合的に評価すると、政治資金の透明性と専門知識の活用という面で議員Bを選択する方が国民の利益に適うと考えられます。
高木 宏壽(たかぎ ひろひさ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 64歳 (1960年04月09日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(二階派) |
選挙区 | 北海道3 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 北海道札幌市豊平区月寒で生まれ。 - 北海道教育大学附属札幌小学校、同中学校、北海道札幌月寒高等学校を経て、防衛大学校人文・社会科学専攻課程を中退。 - 慶應義塾大学法学部卒、法学士を取得。 - ウエスタンワシントン大学でMBAを取得。 - 1987年、北海道拓殖銀行へ入行し、多くの支店で勤務。 - 1995年、北海道警察で特別捜査官として採用され、国際犯罪捜査を担当。 - 米国公認会計士として、朝日監査法人やKPMG FASでリスクコンサルティング業務に従事。
政治家としてのキャリア
- 2007年、北海道議会議員選挙で札幌市豊平区選挙区から初当選。 - 2012年、北海道議会議員を辞職し、第46回衆議院議員総選挙で初当選。 - 2014年、再選される。 - 2015年、第3次安倍第1次改造内閣で内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官に就任。 - 2017年、衆議院議員総選挙で惜敗し落選。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で再選し、国政に復帰。 - 2023年、第2次岸田改造内閣で復興副大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2015年、内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官として、地域包括ケアシステムのモデルづくりに注力。 - 2022年、統一教会との関係が報じられ批判を受ける。 - 2024年、兼業禁止規範違反が報じられ、副大臣就任後も営利企業の役員を務めていたことが発覚し、辞任すると表明。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成、自衛隊の保持明記や緊急事態条項の新設を支持。 - 安全保障について、敵基地攻撃能力の保持や北朝鮮への圧力優先をどちらかと言えば支持。 - 安倍内閣の政策に対しては基本的に評価。 - ジェンダー政策には消極的で、選択的夫婦別姓や同性婚制度に反対。 - 新型コロナ対策では医療体制強化と行動制限の緩和を主張。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- さまざまな専門的バックグラウンド(金融業界、警察官、会計士)を持つ点で多様な視点を提供可能。 - 高い学歴と職業上の経験により、特にリーダーシップや判断力を発揮可能であると期待される。 - 統一教会との関係や規範違反が報じられ、信頼性や透明性に対して批判がある。 - 様々な立場から評価や批判を受けているため、公正さと誠実さを求められる状況。
三ッ林 裕巳(みつばやし ひろみ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 69歳 (1955年09月07日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 埼玉14 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 埼玉県幸手市で生まれる。 - 幸手市立幸手中学校、埼玉県立春日部高等学校を卒業。 - 日本大学医学部を1982年に卒業。 - 日本大学医学部附属板橋病院で内科(腎臓、循環器)医師として勤務し、1983年から1984年には春日部市立病院、1988年から1989年には志木市立救急市民病院で勤務。 - 1995年からは日本歯科大学内科学講座助教授を務め、2008年には日本歯科大学附属病院の内科科長、2009年には同病院の副院長、2011年には日本歯科大学生命歯学部の教授兼日本大学医学部の臨床教授に就任。
政治家としてのキャリア
- 2012年12月、第46回衆議院議員総選挙にて自由民主党から埼玉14区に出馬し初当選。 - 2014年12月、第47回衆議院議員総選挙で再選。 - 2015年10月、厚生労働大臣政務官を歴任。 - 2017年10月、第48回衆議院議員総選挙で3選を果たす。 - 2020年9月、内閣府副大臣に就任し、様々な政策を担当。 - 2021年10月、第49回衆議院議員総選挙で4選達成。 - 2022年10月、衆議院厚生労働委員長に就任。
政治活動上の実績
- 2014年、選択的夫婦別姓制度に反対を表明。 - 2019年、自民党副幹事長に就任。 - 2020年、日本学術会議の会員任命問題に関する政府答弁を担当。 - 2023年、政治資金パーティーの裏金問題で、キックバックを受けた疑惑が報道される。 - 2021年に選択的夫婦別姓に反対する文書を地方議会議長に送付し批判を受ける。
政治的スタンス
- 憲法改正と集団的自衛権の行使を支持。 - 村山談話・河野談話の見直しを主張。 - ヘイトスピーチの法律規制に賛成。 - アベノミクスを評価し、軽減税率導入に賛成。 - ヤングケアラーの課題に取り組む姿勢を示す。 - HPVワクチンの積極的勧奨再開を支持。 - 飲食店等の原則禁煙化には反対の立場。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 父親や兄弟も政治家という世襲政治家であり、政治的な基盤に家族の影響が強く出ている。 - 政治資金の問題や選択的夫婦別姓反対の姿勢に批判があり、クリーンなイメージに課題がある。 - 医師としての専門知識を活かした健康政策にも従事してきたが、喫煙に対しては反喫煙施策に反対の姿勢を見せるなど、意見に一貫性が求められる。