2024年10月衆議院議員ランキング 17回戦
谷川とむ vs 鈴木淳司
勝: 鈴木淳司
戦評
両議員とも政治的実績があり、様々な分野で活動を展開しているが、いずれも政治資金の不正問題に関与した疑いがある。また、ジェンダーや多様性、国民の権利に関するスタンスはどちらも進歩的ではないとされている。議員Aは直近の政治問題で刑事事件にまでは発展しなかったものの、統一教会との関係や公選法違反の疑惑がある。議員Bも政治資金裏金問題で辞任しており、どちらも倫理観を疑われる状況である。選挙においてはもとより有権者の信頼を得ることが重要であるため、選挙活動や政策の透明性、そして倫理において少しでもマシと思われる議員を選ばざるを得ない。したがって、より公正かつ透明に見える政策を持っている議員を支持するのが無難であるが、明確な優位性は見出しにくい。選択肢の難しい状況下では、過去の選挙戦略や政策活動の経験豊富な議員Bを選ぶのが妥当と言える。
谷川 とむ(たにがわ とむ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 48歳 (1976年04月27日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | (比)近畿 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1976年、兵庫県尼崎市で生まれる。父は参議院議員の谷川秀善。 - 尼崎市立立花小学校、清風中学校・高等学校を卒業。高校在学中にイギリスとアメリカへ留学。 - 2003年、東海大学教養学部国際学科を卒業し、学士(教養学)を取得。 - 1994年より生家である万徳寺の僧侶を務める。 - 1996年に俳優としてデビューし、2004年まで活動。 - 2006年から父・谷川秀善参議院議員の秘書を務める。 - 2011年、大阪大学大学院法学研究科博士前期課程修了、修士(法学)を取得。
政治家としてのキャリア
- 2012年、第46回衆議院議員総選挙に自由民主党公認で大阪19区から出馬するも、落選。 - 2014年、第47回衆議院議員総選挙に出馬し、比例近畿ブロックで復活当選し初当選。 - 2017年、第48回衆議院議員総選挙に出馬、敗北するも比例復活で再選。 - 2020年、菅義偉内閣で総務大臣政務官に就任。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙に出馬し、再び比例復活で3選を果たした。
政治活動上の実績
- 2014年、初当選後、文化芸術懇話会の勉強会に参加。 - 2020年、菅義偉内閣で総務大臣政務官(行政管理、行政評価、統計、恩給担当)として活動。 - 2021年、選挙期間中のフェイスブック上の有料広告に関し、公職選挙法違反の疑いがあるとされたが、刑事事件には発展せず。 - 統一教会の関連団体の会合に出席し支援を約束したことが報道された(2017年)。 - 188万円の政治資金裏金問題に関与するも、処分はされなかった。
政治的スタンス
- 憲法9条を含む日本国憲法の改正に賛成。 - 日本国憲法への緊急事態条項の創設に賛成。 - アベノミクスを評価し、高度プロフェッショナル制度の導入に賛成。 - 原子力発電を日本にとって必要であるとする。 - カジノの解禁に賛成し、女性宮家の創設に反対。 - 消費税引き上げについては、状況に応じて賛成の意を示す。 - 同性愛者の扱いについて、法律化には否定的な態度を示しており、これが批判の対象となった。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 数々の選挙に敗北後も、比例復活で当選を続けており、選挙戦略や支持基盤に不安があると考えられる。 - 統一教会と関わりがあったことが報じられ、政治活動における公正性が疑問視される面がある。 - 同性婚に対する法律化を趣味と表現するなど、LGBTQ+に関する発言が問題視されてきた。 - 政治資金に関する裏金問題に関与した過去があるが、処分は免れたため、透明性に対する厳しい視線が向けられている。 - 離婚に対する発言で物議を醸し、個人としての倫理観が世間の批判を浴びた。
鈴木 淳司(すずき じゅんじ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 66歳 (1958年04月07日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 愛知7 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 愛知県瀬戸市陶原町に生まれる。 - 親が営んでいた鉄工所の環境で育つ。 - 瀬戸市立陶原小学校、瀬戸市立水無瀬中学校、愛知県立千種高等学校を卒業。 - 1982年、早稲田大学法学部を卒業。 - 松下幸之助が設立した松下政経塾に第3期生として入塾。
政治家としてのキャリア
- 1991年、瀬戸市議会議員選挙に初出馬し当選。1995年に再選。 - 2000年、第42回衆議院議員総選挙で愛知7区から出馬し、わずかに落選。 - 2003年、第43回衆議院議員総選挙で比例東海ブロックから出馬し、初めて衆議院議員に当選。 - 2005年、愛知7区で再出馬し、再選。 - 2008年、総務大臣政務官に就任。 - 2015年、経済産業副大臣に任命。 - 2016年、衆議院法務委員長に就任。 - 2018年、第4次安倍改造内閣で総務副大臣に就任。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で6選。 - 2023年9月、総務大臣に就任するも同年12月に辞任。
政治活動上の実績
- 2005年、郵政民営化関連で活躍。同年の総選挙で民主党現職に勝利。 - 2008年からは総務大臣政務官として福田・麻生内閣にて情報通信・郵政行政を担当。 - 2017年のテロ等準備罪法案審議を巡り、法務委員長として採決を実施。 - 2023年、総務大臣として2ヶ月あまり在任後、政治資金パーティーの裏金問題で辞任した。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成しており、自衛隊の保持明記や緊急事態条項の新設を主張。 - 北朝鮮への対応で圧力を重視する考えを持つ。 - 原子力発電所の再稼働を新規制基準に基づいて行うべきだと考えている。 - 選択的夫婦別姓制度の導入には反対しており、地方議会にも同様の文書を送っている。 - 同性婚を法律で認めることにも反対。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 松下政経塾出身であり、政治家としての基礎教育を受けた経験を持つ。 - 多数の選挙戦を経験しており、政治的信条に基づく積極的な活動を行っている。 - 政治資金パーティーの裏金受取問題に関与し、公職者としての倫理が問われている。 - 憲法や安全保障に関しては保守的な立場を取っており、ジェンダーや多様性に関する課題については批判を受けることがある。