2024年10月衆議院議員ランキング 29回戦
西田昭二 vs 後藤茂之
勝: 後藤茂之
戦評
議員Aと議員Bのいずれも政治家としての豊富な経験を持っており、日本の安全保障政策に対して積極的な姿勢を示しています。しかし、両者ともに不祥事や公金に関する問題があり、説明責任および信頼感の欠如が指摘されています。 議員Aは地方議会出身で地域密着型の政治家ですが、政務活動費の不適切な使用や寄付問題が不信感を招いています。国会議員としての経験もまだ浅く、さらなる説明責任が求められる状況です。 一方、議員Bは大蔵省でのビジネス背景や、各分野にわたる行政経験を持つものの、過去に選挙運動員の買収問題や不動産売却に関する疑惑が存在します。様々な政府の要職を歴任しているため、政策立案能力は高いと見られますが、公正さが常に問われる課題です。 最も重要な点は、どの候補がより信頼性を取り戻し、以前の不祥事に対して責任を果たし、政策実現に邁進する覚悟があるかということです。議員Aの問題の範囲は地方議会での支出に限られている一方で、議員Bの問題は国政レベルでの事象です。その観点から、選挙で選ばれるべきは国政での経験が豊富で今後の政策実現能力が期待できる議員Bです。ただし、これは不祥事への対処と信頼回復が前提となります。
西田 昭二(にしだ しょうじ)
議員データ

衆議院議員 | |
年齢 | 55歳 (1969年05月01日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(岸田派→無派閥) |
選挙区 | 石川3 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 石川県七尾市石崎町生まれ。 - 石川県立七尾商業高等学校を卒業。 - 1992年3月、愛知学院大学商学部を卒業。 - 同年、旧石川2区選出の衆議院議員・瓦力の秘書となる。
政治家としてのキャリア
- 2001年、旧七尾市議会議員に初当選し1期務める。 - 2004年、七尾市議会議員に当選し1期務める。 - 2007年4月、七尾市議会を辞職し、石川県議会議員選挙に立候補し当選、3期務める。 - 2015年5月、石川県議会副議長に就任。 - 2017年10月22日、石川3区から衆議院議員選挙で初当選。 - 2021年10月31日、再選。 - 自由民主党(岸田派→無派閥)に所属。 - 国土交通大臣政務官、復興大臣政務官、内閣府大臣政務官を務める。
政治活動上の実績
- 2017年、第48回衆議院議員総選挙で衆議院議員に初当選。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で再選。 - 憲法改正に賛成し、特に緊急事態条項の新設を主張している(2017年、2021年)。 - 河野太郎氏が推進した安全保障関連法について、評価すると回答(2017年)。 - アベノミクスや共謀罪法の評価では好意的な姿勢を示す(2017年)。 - 石川県議会時代に家族旅行を政務活動費で支出していた問題があり、公の説明は行われなかった(2016年)。 - 2024年に国と契約を結ぶ法人からの寄付受領問題が報じられる。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成し、集団的自衛権保持や緊急事態条項の新設を主張。 - 外交・安全保障政策において、日本の自衛のための基地攻撃の可能性について、一定の賛意を示す(2021年)。 - 日韓関係の歴史問題への対応では、より強い態度で臨むべきと回答(2021年)。 - 選択的夫婦別姓制度や同性婚の法制化については曖昧な姿勢を示し、明確な立場を表明せず(2017年、2021年)。 - 幼稚園から大学までの教育の無償化には積極的な姿勢を示す(2017年)。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 長らく地方議会での経験を持ち、地域密着の政治活動を実施。 - 政務活動費の不適切な使用や寄付問題など、公金の取り扱いに対する不信感がやや残るため、説明責任が求められる。 - 様々な議員連盟に所属し、多岐にわたる政策テーマに対し広範な関心を持つ。 - 改憲を含む国家の安全保障政策に対し積極的に関与する姿勢が見られるため、支持者にとっては頼もしい反面、異なる意見の国民からの理解を得る努力が必要。
後藤 茂之(ごとう しげゆき)
議員データ

衆議院議員 | |
年齢 | 69歳 (1955年12月09日生) |
所属政党 | 自由民主党 (新進党→)(民主党→)(無所属→)自由民主党(無派閥) |
選挙区 | 長野4 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1955年12月9日、東京都港区に生まれる。 - 父は伊藤忠商事専務やファミリーマート会長を務めた後藤茂。 - 曾祖父は衆議院議員を務めた杉山東太郎。 - 東京都千代田区の番町小学校、麹町中学校から東京教育大学附属駒場高校を経て、東京大学法学部第1類(私法コース)を卒業。 - 1980年、大蔵省に入省し、主税局などでの要職を歴任。 - 海外留学先のブラウン大学大学院では経済学修士号を取得。 - 細川内閣では主税局企画調整室長として首相・細川護熙の「国民福祉税」を担当。
政治家としてのキャリア
- 1996年、衆議院議員選挙に新進党から出馬するも落選。 - 2000年、民主党公認で再挑戦し当選、初の国会議員。 - 2005年、国土交通大臣政務官として、小泉政権下で災害対策や社会資本整備を担当。 - 2009年、一度議席を失うが、2012年に選挙で復帰し、法務副大臣に就任。 - 2021年、岸田内閣で厚生労働大臣に初入閣。 - 2022年、経済再生担当大臣、新しい資本主義担当大臣などを歴任。 - 2023年、一時的に感染症危機管理担当大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2003年、自民党に入党し、同党長野4区支部長に就任。 - 2012年、自由民主党幹事長・石原伸晃の総裁選での選挙対策本部事務局長を務めた。 - 2012年、法務副大臣として第2次安倍内閣に参加。 - 2013年、衆議院厚生労働委員長に就任。 - 2022年、自民党長野県連会長を辞任。責任を取った理由は参院選で擁立したタレント候補の問題が影響。 - 重大な不祥事には、2009年の選挙運動員の現金買収などによる逮捕がある。 - 不動産売却に関する問題も指摘され、適時に報告がされなかった件もある。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成、特に自衛隊を国防軍にする提案を支持。 - 集団的自衛権の行使を容認する政府の閣議決定を評価。 - 尖閣諸島の国有化には否定的。 - 原子力発電については将来的に廃止を望むも、過去には必要と回答。 - 森友・加計学園問題については追求の終了を希望。 - 靖国参拝にはどちらかといえば反対。 - 同性婚の制度化への姿勢が段階的に変化している。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 各分野にわたる多岐にわたる行政経験を持ち、多様な政策担当官を歴任。 - 大学時代からの法学、経済学の深い知識を有し、大蔵省での経験も豊富。 - 困難な政治状況に対処してきた背景から、問題解決能力が問われることもある。 - 不祥事や選挙運動における問題については、過去に指摘されており、クリーンなイメージの維持が課題。 - 公職選挙法違反や政治資金管理に関する問題が過去にあったため、公正さが問われる状況も見られる。