2024年10月衆議院議員ランキング 8回戦
笠浩史 vs 小野寺五典
勝: 小野寺五典
戦評
国会議員Aはメディアでの経験を活かし教育政策に力を入れ、政治の透明性向上への意欲を見せている。ただし、政党スイッチを行ってきた経歴があり、政治姿勢の一貫性に欠けると感じられる一方、多様な意見を取り入れる姿勢を見せている。また、旧統一教会関連団体との関係が指摘されているが、その後の対応は迅速だった。 国会議員Bは防衛と外交において豊富な経験を持ち、堅実な保守派としての立ち位置を確立している。寄付行為での罰金刑という過去の問題点があるが、その後の再起を果たし、防衛政策の見直しや被災地問題への深い理解で市民の信頼を取り戻している。 選挙においては、安定した政策実行能力を重視すべきとの観点から、多様な政策に取り組む意欲を持ちつつも、一貫した政策実行が期待できる議員Bが選ばれるべきであると判断する。
笠 浩史(りゅう ひろふみ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 60歳 (1965年01月03日生) |
所属政党 | 立憲民主党 (民主党→)(民進党(細野G)→)(希望の党→)(無所属→)立憲民主党 |
選挙区 | 神奈川9 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1965年、福岡県福岡市に生まれる。 - 福岡県立修猷館高等学校を卒業。 - 慶應義塾大学文学部を卒業し、文学士を取得。 - 1989年、全国朝日放送(現在のテレビ朝日)に入社。 - テレビ朝日でスポット営業部の後、政治部記者として総理官邸担当、野党担当キャップ、自民党担当キャップを歴任。
政治家としてのキャリア
- 2003年、第43回衆議院議員総選挙に神奈川9区から民主党公認で立候補し初当選。 - 2005年、比例南関東ブロックで再選。 - 2009年、第45回衆議院議員総選挙で神奈川9区から当選、文部科学大臣政務官に任命される。 - 2012年、文部科学副大臣に就任。 - 2017年、民進党を離党して希望の党の結党に参加。 - 2018年に希望の党分党後は無所属となり、その後立憲民主党に入党。 - 2024年、立憲民主党国会対策委員長に就任。
政治活動上の実績
- 2012年、民主党の逆風の中、第46回衆議院議員総選挙で神奈川9区から自民党候補を破り当選。 - 民主党と各連絡先で国会対策委員長代理や筆頭副幹事長など複数の役職を担う。 - 希望の党国会対策委員長に就任するが、その後間もなく退任し、希望の党は分党の流れに。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で7回目の当選を果たす。
政治的スタンス
- 少人数学級、少人数教育の推進を主張。 - 夜間中学やフリースクールの拡充を推進。 - リカレント教育の推進に関心を持つ。 - 憲法改正、集団的自衛権の行使を巡る憲法解釈見直しに賛成する一方で、安倍内閣の安全保障政策に対しては中立的。 - 日本の核武装に反対、原発の新設・増設にも反対。 - 同性婚制度、選択的夫婦別姓制度に対しては「やや賛成」とする立場。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- メディアでの経験を生かし、政治の透明性向上に寄与することが期待される。 - 様々な議員連盟に所属し、多岐にわたる政策テーマに関心を持つ。 - 所属政党の変更を経て、今度の政治的立ち位置を模索する姿勢が見られる。 - 過去に旧統一教会関連団体とのかかわりが指摘されたことがあるが、直後に関係を断ったと弁明している。 - 政治姿勢は一貫性に欠けると見る向きもあるが、多様な意見を取り入れる姿勢でもある。
小野寺 五典(おのでら いつのり)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 64歳 (1960年05月05日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(岸田派→無派閥) |
選挙区 | 宮城6 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1960年、宮城県気仙沼市で生まれる。 - 宮城県気仙沼高等学校卒業。 - 東京水産大学水産学部海洋環境工学科を卒業。 - 1983年、宮城県庁入庁し、水産資源に関する業務に従事。 - 1990年、宮城県庁を退職し松下政経塾に11期生として入塾。 - 1993年、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。 - 東北福祉大学の専任講師を経て1996年に同大学で助教授に昇格。
政治家としてのキャリア
- 1997年、衆議院議員選挙で初当選(宮城6区)。 - 2003年、衆議院に再度当選。 - 第3次小泉内閣で外務大臣政務官に任命される。 - 2007年、第1次安倍改造内閣および福田康夫内閣で外務副大臣に就任。 - 2012年、第2次安倍内閣で第12代防衛大臣に就任。 - 2017年、第3次安倍第3次改造内閣で再度防衛大臣に就任。 - 2023年10月、衆議院予算委員長に就任。 - 2024年9月、自民党政務調査会長に就任。
政治活動上の実績
- 1997年、小野寺は初めて衆院選で当選するも、寄付行為で2000年に辞職し、公民権が3年間停止される。 - 2012年から2014年、第2次安倍内閣において防衛大臣を務め、防衛政策の見直しに寄与。 - 2017年から2018年、再度防衛大臣として「日報隠蔽問題」など防衛省の課題処理に携わる。 - 2013年11月、特定秘密保護法案の採決で賛成票を投じた。 - 2022年1月、トンガ噴火に関する津波警報の対応を批判。
政治的スタンス
- 日本国憲法の改正に賛成し、集団的自衛権の行使を禁じた内閣法制局の憲法解釈見直しを支持。 - 女性宮家創設に反対。 - 日本のTPP参加に反対。 - 日本の核武装について「将来にわたって検討すべきでない」との立場を取る。 - 選択的夫婦別姓制度には「どちらともいえない」という立場。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 防衛大臣として2度の経験を持ち、防衛や外交分野での豊富な経験と知識を持つ。 - 義父が元気仙沼市長であることから地方政治と国政の両方に精通している。 - 寄付行為による罰金刑などマイナスの実績があるが、その後の再起を果たしている。 - 東日本大震災の際には自身の家が全壊する被害を受けていることから、被災地問題に対する理解が深い。 - 政治的スタンスは保守的であり、防衛や憲法問題について明確な意見を持つ。