2024年10月衆議院議員ランキング 29回戦
福田昭夫 vs 上杉謙太郎
勝: 福田昭夫
戦評
議員Aは多方面での政治経験を積み、特に地方政治(市長、知事)から国政へと転身し、幅広い方向でキャリアを築いている。一方で、政治的スタンスでの一定の一貫性を保ちながらも、党の方針に対抗する姿勢を見せる場面があり、信念に基づいて行動するという印象を与える。ただし、政策の浸透力や支持基盤の強化という点では、まだ課題が見受けられる。議員Bは、政党内での役職や外務大臣政務官としての経験を通じて、政策理解や国際的視野を広げたと考えられるが、選挙での敗北経験も多く、支持基盤の強化が求められる。彼の保守的な社会価値観のアプローチは一部支持を得ているが、逆に批判も生んでいる。どちらの議員も異なる背景と経験を持ち、国会議員としての魅力を持つが、国民全体の幅広い意見やニーズに応えるためには議員Aのように信念に基づいた柔軟な行動力が求められる場面が増えていると考えられる。
福田 昭夫(ふくだ あきお)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 76歳 (1948年04月17日生) |
所属政党 | 立憲民主党 (無所属→)(民主党→)(民進党→)(旧立憲民主党→)立憲民主党(泉G) |
選挙区 | 栃木2 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1948年4月17日、栃木県河内郡豊岡村(現:日光市)に生まれる。 - 栃木県立今市高等学校を卒業。 - 東北大学教育学部教育学科を卒業。在学中は学生運動に没頭していた。 - 両親が教員であったため教育職を志していたが叶わず、1971年に今市市役所に就職。 - 今市市役所では財政課長を務め、1991年に退職し今市市長選に出馬して当選した。
政治家としてのキャリア
- 1991年に無所属で今市市長に初当選し、以降3期9年務めた。 - 2000年、栃木県知事選挙に出馬し当選。民選第15代栃木県知事を務めた。 - 2005年、民主党公認で衆議院議員として初当選し、以降6期にわたり当選。 - 衆議院懲罰委員長、総務大臣政務官(野田内閣)などを歴任。 - 立憲民主党栃木県連代表を務める。
政治活動上の実績
- 今市市長時代には全国青年市長会会長を務めた(1997年)。 - 栃木県知事時代には「分度推譲立県」を掲げたが、広く県内に浸透しなかった(2000-2004年)。 - 衆議院議員としては民主党新人議員勉強会の初代会長を務めた(2005年以降)。 - 2012年、消費税法案に反対し、総務大臣政務官の辞表を提出し、党方針に反して採決を欠席(厳重注意処分を受ける)。 - 2017年、希望の党への合流を拒否して無所属で立候補し当選。自民党現職に勝利した。
政治的スタンス
- 永住外国人への地方選挙権付与に反対。 - 原子力発電を日本に必要ないとし、反対の立場を取る。 - 憲法第9条の改正には反対するが、憲法全体の改正には賛成。 - 憲法への緊急事態条項の創設に賛成。 - カジノ解禁に反対。 - 日本の核武装を将来にわたって検討すべきでないとし、非核三原則を支持。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 福田氏の知事時代の政策や行動に対しては、具体的見解の浸透が課題となっており、これが国民への議員としての信頼にどのように影響するかが問われる。 - 政党を渡り歩く行動や、国会議員として党方針に対立的な行動を取る一方で、政策に対する一貫性も一定程度保っているため、その点が支持層にどのように受け入れられるかは評価が分かれる所。 - 過去に総務大臣政務官時代の辞表提出や、無所属での選挙出馬決断など決断力と反骨精神を示すエピソードがあることに、一部から評価される。
上杉 謙太郎(うえすぎ けんたろう)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 49歳 (1975年04月20日生) |
所属政党 | 自由民主党 (新党改革→)自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | (比)東北 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 神奈川県茅ヶ崎市で生まれる。 - 神奈川県立茅ケ崎北陵高等学校を卒業。 - 2003年、早稲田大学社会科学部を卒業し、学士(社会科学)を取得。 - 2004年、株式会社ナガセに入社。 - 2005年、参議院議員荒井広幸事務所に入所し、参議院議員秘書として勤務(2007年から2010年まで公設秘書として従事)。 - 2011年、株式会社ネモフィラの取締役に就任。
政治家としてのキャリア
- 2012年、第46回衆議院議員総選挙に新党改革から比例東北ブロック単独で出馬するも落選。 - 2013年、第23回参議院議員通常選挙で福島県選挙区から出馬した自民党の森まさこのネット選挙責任者を務める。 - 2014年、自民党福島県連により福島3区の公認候補に擁立されるも、民主党の玄葉光一郎に敗れる。比例重複応募でも落選。 - 2017年、第48回衆議院議員総選挙で福島3区から出馬。玄葉光一郎に敗れるも比例東北ブロックで初当選。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で比例東北ブロックで再選。 - 2021年、岸田内閣の外務大臣政務官に就任し、2022年8月まで務める。
政治活動上の実績
- 2021年、第1次岸田内閣および第2次岸田内閣で外務大臣政務官を務める。 - 自民党内で複数の委員会や部会で役職を歴任(例:自民党国防副部会長、自民党復興加速化本部事務局次長など)。
政治的スタンス
- 自公政府のコロナ対策およびワクチン接種対応を高く評価。 - ロックダウンを可能にする法整備の必要性を主張。 - 新型コロナ対策で消費税率の一時的な引き下げには反対。 - 財政健全化に向けた政府目標の先延ばしを容認。 - 大企業や所得の多い人への課税強化に賛成。 - 現年金制度の持続可能性に疑問を持つ。 - 日本の防衛力強化を支持。 - 憲法改正および憲法9条への自衛隊明記を支持。 - 選択的夫婦別姓制度および同性婚を認める法改正には反対。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 多様な政策決定に関与し、幅広い分野での政策理解を示す。 - 自民党内での活動を通じて、リーダーシップと実務経験を培っている。 - 外務大臣政務官として国際的な視野を広げ、外交面での経験を蓄積。 - 防衛や憲法など、安全保障分野に強い関心を示し具体的な政策提案を行う。 - 同性婚や夫婦別姓といった社会的な価値観に関する保守的な立場を貫いており、一部の国民からの支持とともに批判も存在。