2024年10月衆議院議員ランキング 19回戦
田中良生 vs 笹川博義
勝: 笹川博義
戦評
両議員のキャリアを比較すると、議員Aは多くの政府ポストを歴任し、長期間にわたる活動実績を有しています。しかし、不祥事や政治献金問題が過去にある点で、クリーンさに疑問符がつく可能性があります。一方、議員Bは環境問題や被災地支援など多岐にわたる活動を行っているが、政界での経験がAと比べてまだ浅いと言えます。とはいえ、議事進行係や環境副大臣としての役割からも、今後の成長が期待される若手議員としての可能性が見られます。また、核武装の将来的な検討を否定するなど、比較的穏健な政策スタンスであることも評価ポイントとなります。議員Aの経験は豊富であるものの、不祥事の影響や深い保守性が懸念される点に対し、議員Bはより幅広い政策に関与する姿勢が見られることから、次の選挙ではリスクの少ない選択として議員Bを選ぶ方が良いと判断します。
田中 良生(たなか りょうせい)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 61歳 (1963年11月11日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(菅義偉G) |
選挙区 | 埼玉15 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 埼玉県蕨市に生まれる。 - 立教高等学校(現・立教新座高等学校)を卒業。 - 1986年に立教大学経済学部経済学科を卒業し、経済学士を取得。 - 1991年にベンチャー企業のケイ・アール・ベンチャーを起業。 - 蕨ケーブルビジョン専務取締役・代表取締役社長を歴任し、取締役会長を務める。 - 1997年に蕨青年会議所(現・とだわらび青年会議所)の理事長、2001年に埼玉ブロック会長を歴任。
政治家としてのキャリア
- 2005年、第44回衆議院議員総選挙に埼玉15区から自民党公認で出馬し、初当選。 - 2009年の衆議院議員総選挙で落選。 - 2012年、再び埼玉15区から出馬し当選。以来、連続して当選。 - 2013年9月、第2次安倍内閣において経済産業大臣政務官に就任(2014年9月退任)。 - 2015年10月、自民党経済産業部会長に就任。 - 2016年8月、国土交通副大臣に就任(2017年8月退任)。 - 2018年1月、第4次安倍内閣で内閣府副大臣を歴任。 - 2019年10月、衆議院財務金融委員長に就任。 - 2021年10月、第49回衆議院議員総選挙で5選を果たす。
政治活動上の実績
- 2013年、経済産業大臣政務官として経済政策に関与。 - 不祥事として、2013年に田中氏の公設第1秘書が公職選挙法違反で書類送検される事件があった。 - 2012年の政治献金問題で、蕨市が出資する第三セクターから計140万円の政治献金を受け取っていたことが明らかになり、後に寄付を返還。 - 自民党経済産業部会長として、経済政策の方向を指導。 - 国土交通副大臣、内閣府副大臣として、地方創生や規制改革、経済財政政策に関与。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成の立場をとる。 - 自民党たばこ議員連盟に所属し、たばこ産業への支援を行う。 - 日本会議国会議員懇談会、神道政治連盟国会議員懇談会に所属し、保守的・伝統的価値観を重視する姿勢を示す。 - みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会にも所属し、靖国神社参拝を推進。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 経済学の知識を背景に、政策立案や経済政策の実施に携わる経験を有する。 - 青年会議所でのリーダー経験を持ち、地域経済やコミュニティ活動に対する理解がある。 - 不祥事や政治献金問題で批判を受けており、公職者としてのクリーンさが問われている。 - 憲法改正を支持するなど、一定の政治的意図とビジョンを持っていることが伺える。 - 保守的立場を持ちながら、日本の伝統文化への支持を明瞭にしているが、それに対する国民の評価は分かれるところ。
笹川 博義(ささがわ ひろよし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 58歳 (1966年08月29日生) |
所属政党 | 自由民主党 (新進党→)自由民主党(茂木派) |
選挙区 | 群馬3 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 東京都出身で、群馬県太田市小舞木町に居住。 - 明治大学付属中野高等学校を卒業。 - 明治大学政治経済学部を中退。 - 新進党に入党し、1996年の第41回衆議院議員総選挙に群馬3区から出馬して落選した。 - ヤマト発動機社長を務め、実業家としての経験を積んだ。
政治家としてのキャリア
- 2007年から群馬県議会議員を2期務めた(太田市選挙区)。 - 2012年の第46回衆議院議員総選挙で群馬3区から自民党で立候補し初当選し、衆議院議員となった。 - 2017年には第3次安倍第3次改造内閣で環境大臣政務官に就任し、その後第4次安倍内閣で再任された。 - 2020年には菅義偉内閣にて環境副大臣に就任。 - 2022年に衆議院農林水産委員長に就任。
政治活動上の実績
- 2012年の衆議院選挙で初当選し、群馬3区の支部長として党勢を確立した。 - 2020年10月、環境副大臣としてヒアリ対策の現場視察を行い、課題を指摘した。 - 同年11月、少年院での保護犬の訓練プログラムを視察し、関係者と意見交換を行った。 - 2021年3月に東日本大震災の被災地支援に関わり、新宿御苑での桜植樹に参加した。 - 2016年の国会で議事進行係に任命されるも、手違いで議事を進行し議長に制止される場面があった。 - 2014年の国会で活動が見られない議員として指摘された。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成の立場を取る。 - 集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈を見直すことに賛成。 - 日本の核武装については将来にわたって検討すべきでないとしている。 - 女性宮家の創設に反対。 - 財政出動による景気対策にどちらかと言えば賛成し、消費税率引き下げにもどちらかと言えば賛成。 - 原発の運転再開に関しても審査を通過すれば賛成の立場。 - 選択的夫婦別姓制度の導入についてはどちらとも言えない。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 祖父や父が衆議院議員を務める政治家家庭の出身であり、政治に多大な影響を受けてきた。 - 2012年の衆院選での公選法違反疑惑が報じられた(運動員による供応買収)。 - 2014年には国会で活動が目立たない『オールゼロ議員』として指摘された過去がある。 - 一方で、若手議員として議事進行係を務めるなど、党内での役割を果たしている側面もある。