2024年10月衆議院議員ランキング 5回戦
甘利明 vs 藤原崇
勝: 甘利明
戦評
議員Aと議員Bの両者ともに不祥事に関与しているため、選挙での選択肢としてはどちらも難しい面がある。しかし、具体的な政策や実績、さらには将来の可能性を比較する必要がある。 議員Aは長い政治キャリアを持ち、経済政策に深く関与してきた経験がある。しかし、金銭授受疑惑やスキャンダルの影響が強く、信頼性に大きな問題がある。 議員Bは相対的に若いものの、これまでに何度かの当選歴があり、財務大臣政務官などを務めた。弁護士としてのバックグラウンドがあり、法的知識を政策に活かす能力はあると考えられる。しかし、裏金問題や党内での不祥事の関与が明らかになっており、信頼の回復が不可欠である。 このように考慮すると、議員Aのより長い政治経験と、問題解決に向けて過去に入り込んだ実績があることが、議員Bに比べてわずかに優位であると考えられる。スキャンダルは双方に共通する課題だが、議員Aの過去の政策経験を活かせる可能性に期待を抱くことができる。
甘利 明(あまり あきら)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 75歳 (1949年08月27日生) |
所属政党 | 自由民主党 (新自由クラブ→)自由民主党(旧渡辺派→山崎派→甘利G→麻生派) |
選挙区 | (比)南関東 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 神奈川県厚木市に生まれる。 - 神奈川県立厚木高等学校を卒業。 - 慶應義塾大学法学部政治学科を卒業し、法学士の称号を得る(1972年)。 - ソニーに入社(1972年4月)し、1974年9月に退社。 - 父である甘利正の秘書として政治のキャリアを積む(1974年9月~)。
政治家としてのキャリア
- 1983年12月、第37回衆議院議員総選挙で初当選。旧神奈川3区で新自由クラブから出馬。 - 1986年、新自由クラブの解党に伴い、多くの同党所属議員と共に自民党に入党。 - 1998年7月に小渕内閣で労働大臣として初入閣。年金問題も担当。 - 2006年9月、第1次安倍内閣で経済産業大臣に就任。 - 第2次、第3次安倍内閣で経済再生担当大臣および内閣府特命担当大臣(経済財政政策)を務める。 - 自由民主党政務調査会長や税制調査会長、選挙対策委員長、幹事長などを歴任。
政治活動上の実績
- 1998年、労働大臣として内閣に参加し、年金問題を担当(小渕内閣)。 - 2006年、第1次安倍内閣で経済産業大臣としてロシアのサハリン2事業中止問題などに意見表明。 - 2013年、罹患した舌癌を公表し、治療と務務を両立。 - 2016年1月、金銭授受疑惑で経済再生担当大臣を辞任。これにより国会欠席となる。 - 2021年、自民党幹事長に就任。だがスキャンダルの影響で神奈川13区で落選し、比例代表で復活当選。幹事長職を僅か35日で辞任。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成し、特に自衛隊の保持を明記するなどの改正を支持。 - 北朝鮮への対応として対話よりも圧力を重視。 - 選択的夫婦別姓制度導入についてどちらとも言えないと回答し、同性婚はやや反対の態度。 - 経済成長を優先し、財政再建には成長が不可欠と主張。 - プロパガンダに関し、日本学術会議と中国の関係に関する誤情報をブログで発信し、後に修正。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 長年にわたり議員を務め、業界との関係が深いとされる一方で、金銭授受疑惑などスキャンダルの影響もあり信用が問われることが多い。 - 政治資金問題では、様々な業界との密接な関係が取り沙汰され、透明性が問われる場面が多かった。 - 政策立案能力や交渉力は評価されることもあるが、スキャンダルがその評価の足枷となることがしばしば。
藤原 崇(ふじわら たかし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 41歳 (1983年08月02日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 岩手3 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 岩手県和賀郡西和賀町で生まれる。 - 岩手県立黒沢尻北高等学校を卒業。 - 静岡大学人文学部に進学し、法学科で学ぶ。 - 2006年に静岡大学を卒業。 - 明治学院大学大学院法務職研究科専門職学位課程に進学し、2009年に修了。 - 弁護士資格を取得し、須田法律事務所(のちの須田総合法律事務所)、丸山国際法律事務所で勤務。 - 参議院議員丸山和也の秘書を務める。
政治家としてのキャリア
- 2012年12月の第46回衆議院議員総選挙に初当選(比例東北ブロックから復活当選)。 - 2014年12月、第47回衆議院議員総選挙で再選される(比例東北ブロックから復活当選)。 - 2017年10月、第48回衆議院議員総選挙で三度目の当選(比例東北ブロックから復活当選)。 - 2019年9月、内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官に就任。 - 2021年、初めて選挙区で小沢一郎に勝利し4回目の当選。 - 同年11月、財務大臣政務官に就任。 - 2023年9月、自由民主党青年局長に就任。
政治活動上の実績
- 自由民主党青年局長(2023年9月就任)として活動。 - 自民党岩手県連会長を務める(2019年に就任)。 - 2024年、自民党5派閥の政治資金パーティーの裏金問題が発覚。2018年から2022年に14万円の裏金のキックバックを受けていたことが明らかになる。 - 同年、自民党青年局での不適切な懇親会に関与し辞任。 - 広瀬めぐみ参議院議員の事件を受けて、自民党岩手県連の会長を辞任。
政治的スタンス
- 憲法改正を支持。 - 憲法9条に自衛隊を明記することに賛成。 - 緊急事態条項の設置に賛成。 - 敵基地攻撃能力について慎重ながらも支持。 - 北朝鮮に対して圧力を優先する立場。 - ジェンダー問題に関してはあまり積極的でなく、選択的夫婦別姓や同性愛者の権利に消極的。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 弁護士としての法的知識と議員秘書経験による政治経験を持ち合わせている。 - 不祥事が重なり、クリーンな政治姿勢に疑問がある。 - 政策の経験と政治活動における主導権は示しているが、政治資金の透明性に課題を返している。 - 自民党内での人脈は厚く、党派活動における信頼は得ているものの信頼回復が課題となっている。