2024年10月衆議院議員ランキング 11回戦
津島淳 vs 鈴木憲和
勝: 津島淳
戦評
今回の比較において、どちらの議員も政治的に経験豊富であり、それぞれ独自の強みを持っています。しかし、複合的に評価した結果、以下の点が重要です。 議員Aは、地元青森に根付いた政治活動を長年にわたって展開し、法務副大臣や財務金融委員長といった重要な役職を歴任しています。しかし、その強みが世襲政治家としての背景に支えられており、政策においては特定の団体(例:たばこ議員連盟)への支持が色濃く出ている点が見受けられます。これに対して、彼が制度改革や新しいアイデアを推進する意欲には少し乏しい印象です。 一方、議員Bは、高学歴と官僚出身の背景を活かし、政策面においてもTPP問題への独自のスタンスを示しました。しかし、特筆すべきは選挙に関連する問題で、二度にわたる秘書の公職選挙法違反があり、倫理観や組織運営において問題視される点があります。ここは有権者にとって大きな不安材料となるでしょう。 以上を踏まえると、地元への貢献と安定した政策運営を期待できる議員Aの方が、今回の選挙においては有利であると判断します。ただし、議員Bの政策への熱意や独自路線を評価し、長期的には改善と成長が期待されるべき点も付記しておきます。
津島 淳(つしま じゅん)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 58歳 (1966年10月18日生) |
所属政党 | 自由民主党 (無所属→)自由民主党(茂木派) |
選挙区 | (比)東北 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
1966年、フランスのパリで生まれる。父親が在フランス日本国大使館に出向していたため。 1967年に帰国し、その後、千代田区立番町小学校、千代田区立麹町中学校を経て学習院高等科に進学し、1991年に学習院大学文学部国文学科を卒業。 大学卒業後、株式会社関電工に入社し、14年間勤務する。 2005年、関電工を退職し、父の津島雄二(元厚生大臣)の秘書となる。 2008年、結婚する。
政治家としてのキャリア
2009年7月、第45回衆議院議員総選挙に青森1区から無所属で出馬するが、民主党の横山北斗に敗れる。 2012年12月、第46回衆議院議員総選挙で自民党公認を得て初当選。 2014年12月、第47回衆議院議員総選挙で再選。 2015年、国土交通大臣政務官兼内閣府大臣政務官に就任(第3次安倍第1次改造内閣)。 2017年10月、第48回衆議院議員総選挙で3選を果たす。 2021年10月、第1次岸田内閣で法務副大臣に就任し、同年の第49回衆議院議員総選挙で比例東北ブロックから出馬し当選、第2次岸田内閣で法務副大臣に再任。 2023年、衆議院財務金融委員長に就任。
政治活動上の実績
2009年、第45回衆議院議員総選挙に青森1区から無所属で出馬し、敗北。 2012年、第46回衆議院議員総選挙で初当選。神道政治連盟の後援を得て自民党公認を獲得し出馬。 2013年、特定秘密保護法案採決に賛成票を投じる。 2015年、国土交通大臣政務官兼内閣府大臣政務官に就任。 2021年、法務副大臣に就任、再任される。
政治的スタンス
消費税引き上げに関しては、将来的には必要だが、時期については慎重な姿勢を持つと回答。 女性宮家に反対の立場。 選択的夫婦別姓制度導入にはどちらかというと反対。 首相の靖国神社参拝を問題ないと考えている。 自民党たばこ議員連盟やもくもく会に所属し、屋内禁煙に反対の姿勢を見せている。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
津島家という政治・文化界で著名な家系の出身で、父親や祖父に影響を受けた政治経済への理解が期待される。 世襲政治家としての批判を受けることもあるため、その点を克服するためには独自の政治理念や政策の推進が求められる。 喫煙者であり、自民党たばこ議員連盟など関連組織に所属していることがあり、そのような嗜好に基づく政策がどのような影響を及ぼすかが注目される。 同時に地元青森を長年支えてきたバックグラウンドを持ち、地域の代表としての力を発揮できるかどうかも問われている。
鈴木 憲和(すずき のりかず)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 43歳 (1982年01月30日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(茂木派) |
選挙区 | 山形2 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 東京都出身で、開成高等学校卒業後、東京大学法学部を卒業。 - 高校在学中はテニス部に所属。 - 2005年、農林水産省に国家公務員として入省。品目横断的経営安定対策に携わる。 - 2007年には内閣官房の「美しい国づくり推進室」へ出向。 - 消費・安全局で消費・安全局表示・規格課法令係長、総務課総括係長を歴任。 - 2012年に農林水産省を退官後、山形県南陽市で政治活動を開始。自由民主党山形県連の候補者公募に合格。
政治家としてのキャリア
- 2012年12月、第46回衆議院議員総選挙に山形2区から自民党公認で出馬し初当選。 - 2013年、TPP交渉に関する反対を貫くも、安倍首相の交渉参加表明を受け苦戦。 - 2016年、平成研究会に入会。TPP承認案・関連法案の採決で退席し、党議拘束に造反。 - 2017年、希望の党からの対抗馬を比例復活も許さずに再選。 - 2018年、第四次安倍改造内閣において外務大臣政務官に就任。 - 2021年、人権外交プロジェクトチームの座長に就任。 - 2022年、第53代自由民主党青年局長に就任。 - 2023年、第2次岸田第2次改造内閣で農林水産副大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2012年、TPP交渉参加反対を掲げて初選挙を戦う。 - 2016年、TPP承認案・関連法案の採決で退席し、自由民主党での造反を起こすが処分はなし。 - 2018年、外務大臣政務官としての活動開始。 - 鈴木事務所の秘書が2017年の選挙で公職選挙法違反(法定外文書頒布)で処分を受ける。 - 2021年の選挙で鈴木氏の陣営の元米沢市議会議員が公職選挙法違反容疑で逮捕。
政治的スタンス
- 日本国憲法第9条を含む改正を支持。 - 憲法への緊急事態条項の創設を推進。 - 原子力発電については、当面必要とするも将来的な廃止を支持。 - 日本の核武装については否定的で、「議論する必要はない」との立場。 - 合区解消のための憲法改正を支持。 - 特定秘密保護法案への賛成票を投じた。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 東京大学法学部卒業という高い学歴は、一定の知識と知性を示すものと考えられる。 - 農林水産省での経験と官僚としてのキャリアが政策決定において役立っている可能性。 - TPP問題での党方針に対する造反は、自らの信念を貫く意思を持つことを示している。 - ただし、秘書による公職選挙法違反が二度にわたり発生し、選挙運動に関する透明性や管理能力についての不安を生じさせている。