2024年10月衆議院議員ランキング 26回戦
森山裕 vs 渡辺博道
勝: 渡辺博道
戦評
議員Aは、非常に長いキャリアを持ち、さまざまな重要ポストを歴任してきました。特に農林水産大臣として自身の地域に影響力を持つ政策を進めてきたことは評価できます。一方で、談合業者からの献金問題が少々影を落としています。また、選択的夫婦別姓制度やTPPへの反対など、改革に対する保守的な立場も目立ちます。 議員Bは、復興大臣としての経験から東日本大震災の復興支援に尽力し、行政能力には高い評価が与えられます。しかし、政治資金の不透明さが指摘されており、その点は改善が必要です。安全保障や国際問題への積極的な姿勢は、現代の複雑な国際情勢に対応する上で重要です。 両者ともに課題があるものの、震災復興や安全保障、そして国際問題への対応を重視する必要がある現状を考慮すると、外部との調整力と行政実務に定評のある議員Bの方が現時点でより適した選択と言えるでしょう。
森山 裕(もりやま ひろし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 79歳 (1945年04月08日生) |
所属政党 | 自由民主党 (自由民主党→)(無所属→)自由民主党(森山派→無派閥) |
選挙区 | 鹿児島4 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 鹿児島県鹿屋市で生まれる。実家は農家と新聞販売店を営んでいた。 - 中卒後、鹿児島県立鶴丸高校定時制課程夜間部に入学し働きながら通った。 - 1965年に鹿児島県立日新高等学校を卒業。 - 23歳で中古車販売業を立ち上げる。 - 1975年に鹿児島市議会議員補欠選挙で初当選し、1998年まで7期連続で当選を果たす。
政治家としてのキャリア
- 1998年、参議院議員に当選し活動を開始(1期)。 - 2004年、参議院議員を辞職して衆議院議員補欠選挙に出馬し、当選(鹿児島5区・7回当選)。 - 2002年、財務大臣政務官に任命。 - 2005年、郵政民営化法案に反対票を投じたため自民党から除名されるも、2006年に復党。 - 2015年、農林水産大臣に任命される(第58代)。 - 2021年10月まで自由民主党国会対策委員長を務める。 - 2024年9月30日、自由民主党幹事長に就任。
政治活動上の実績
- 2005年、郵政民営化法案に反対票を投じるが、それにより自民党公認を得られず後に無所属で当選。 - 2015年、農林水産大臣在任時にコメの減反制度廃止やJA全中の解体に向けた農政改革を推進。 - 2015年頃より環太平洋経済連携協定(TPP)に反対し、交渉の即時撤回を求める会を結成。 - 2021年、国会対策委員長を歴代最長の1534日勤めた。 - 談合業者からの献金問題が発覚し、全額返金したが農相としての進退は否定。
政治的スタンス
- 選択的夫婦別姓制度の導入に反対。 - 憲法第9条の改正や集団的自衛権の行使を支持。 - 原子力発電所の再稼働を支持。 - 日本のTPP参加には反対。 - 日本の核武装について将来にわたって検討すべきでないとし、女性宮家の創設に反対。 - 村山談話、河野談話の見直しと特定秘密保護法に賛成。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 出生日が鹿児島の空襲の日であり、防空壕の中で生まれたという経験からも地域愛が強い。 - 硬軟織り交ぜた国会運営を行い、多数の役職を歴任し、そのリーダーシップを広く認知されている。 - 自身の株取引から個人の政治資金に余裕があり、不当な資金調達に頼らずに活動を続けている。 - 地元の後援活動中の新型コロナウイルス感染症に関する批判も受け、対応が求められる場面もあった。
渡辺 博道(わたなべ ひろみち)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 74歳 (1950年08月03日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(茂木派) |
選挙区 | 千葉6 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
・1950年8月3日、千葉県松戸市に生まれる。 ・千葉県立東葛飾高等学校を卒業。 ・早稲田大学法学部を卒業。 ・明治大学大学院法学研究科にて労働法を専攻し修士課程を修了(法学修士)。 ・地方公務員として松戸市役所に入庁。 ・一時期、渡辺交通の社長を務める。 ・1995年、千葉県松戸市南選挙区より県議会議員に当選し、公職に進出。
政治家としてのキャリア
・1996年、第41回衆議院議員総選挙で自民党から出馬し、衆議院議員に初当選。 ・2006年、経済産業副大臣(第1次安倍内閣)を務める。 ・2018年、第4次安倍第1次改造内閣で復興大臣として初入閣。 ・2022年12月、秋葉賢也の後任として再び復興大臣に就任。 ・衆議院の各種委員会で委員長を歴任(原子力問題調査特別委員長、北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長、地方創生に関する特別委員長、厚生労働委員長、科学技術・イノベーション推進特別委員長、総務委員長など)。
政治活動上の実績
・東日本大震災の復興支援に尽力し、2019年には久慈市の地下水族科学館「もぐらんぴあ」の再建に貢献、さかなクンに感謝状を贈呈。 ・福島第一原子力発電所事故の風評被害対策に取り組み、輸入規制撤廃に向けた活動も行う。 ・2021年、千葉県知事選挙敗北の責任を取り、自民党千葉県連会長を辞任。 ・政治資金規正法違反疑惑が報じられる。具体的には、受領した寄付金を収支報告書に記載していない問題が浮上(2023年1月)。
政治的スタンス
・憲法改正に賛成し、自衛隊の明記や集団的自衛権の保持を推進。 ・安全保障関連法の成立を評価。 ・選択的夫婦別姓に反対し、同性婚にも否定的な立場。 ・原子力発電の依存度を現状維持とする立場。 ・アベノミクスを評価。 ・村山談話・河野談話の見直しを提案。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
・長年の政治経験を通じた行政能力と政治手腕を持つ。 ・保護司としても活動し、更生保護活動の環境整備に貢献。 ・過去に政治資金の不透明さが指摘されているが、一定の反省と対応が求められる。 ・自民党内における影響力を持ち、特に震災復興と安全保障に強い関心を示す。 ・国際問題にも関心を持ち、ミャンマーなどの国際交流に積極的な姿勢。