2024年10月衆議院議員ランキング 31回戦
後藤茂之 vs 小泉龍司
勝: 小泉龍司
戦評
議員AとBのどちらが次の選挙で選ばれるべきかを考える際、両議員ともに豊富な政治経験と政策に関するバックグラウンドを持っています。しかし、選択の鍵となるのは信頼性と過去の問題に対する対応です。議員Aは多くの政府ポストを経験し、法務、厚生労働、経済再生といった分野でのリーダーシップを発揮してきましたが、公職選挙法違反などの不祥事が過去にあり、その信頼性に疑問が持たれます。一方で、議員Bは法務大臣としつつ特定の派閥問題に直面しており、これも信頼性に影響を与えます。しかし、政策の一貫性やジェンダー関連の革新的な立場、憲法改正に対する明確な主張を持続していることが注目されます。したがって、過去の問題を踏まえつつも、今後の政策の推進と持続的な改革を期待する観点から、議員Bを選ぶべきです。
後藤 茂之(ごとう しげゆき)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 69歳 (1955年12月09日生) |
所属政党 | 自由民主党 (新進党→)(民主党→)(無所属→)自由民主党(無派閥) |
選挙区 | 長野4 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1955年12月9日、東京都港区に生まれる。 - 父は伊藤忠商事専務やファミリーマート会長を務めた後藤茂。 - 曾祖父は衆議院議員を務めた杉山東太郎。 - 東京都千代田区の番町小学校、麹町中学校から東京教育大学附属駒場高校を経て、東京大学法学部第1類(私法コース)を卒業。 - 1980年、大蔵省に入省し、主税局などでの要職を歴任。 - 海外留学先のブラウン大学大学院では経済学修士号を取得。 - 細川内閣では主税局企画調整室長として首相・細川護熙の「国民福祉税」を担当。
政治家としてのキャリア
- 1996年、衆議院議員選挙に新進党から出馬するも落選。 - 2000年、民主党公認で再挑戦し当選、初の国会議員。 - 2005年、国土交通大臣政務官として、小泉政権下で災害対策や社会資本整備を担当。 - 2009年、一度議席を失うが、2012年に選挙で復帰し、法務副大臣に就任。 - 2021年、岸田内閣で厚生労働大臣に初入閣。 - 2022年、経済再生担当大臣、新しい資本主義担当大臣などを歴任。 - 2023年、一時的に感染症危機管理担当大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2003年、自民党に入党し、同党長野4区支部長に就任。 - 2012年、自由民主党幹事長・石原伸晃の総裁選での選挙対策本部事務局長を務めた。 - 2012年、法務副大臣として第2次安倍内閣に参加。 - 2013年、衆議院厚生労働委員長に就任。 - 2022年、自民党長野県連会長を辞任。責任を取った理由は参院選で擁立したタレント候補の問題が影響。 - 重大な不祥事には、2009年の選挙運動員の現金買収などによる逮捕がある。 - 不動産売却に関する問題も指摘され、適時に報告がされなかった件もある。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成、特に自衛隊を国防軍にする提案を支持。 - 集団的自衛権の行使を容認する政府の閣議決定を評価。 - 尖閣諸島の国有化には否定的。 - 原子力発電については将来的に廃止を望むも、過去には必要と回答。 - 森友・加計学園問題については追求の終了を希望。 - 靖国参拝にはどちらかといえば反対。 - 同性婚の制度化への姿勢が段階的に変化している。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 各分野にわたる多岐にわたる行政経験を持ち、多様な政策担当官を歴任。 - 大学時代からの法学、経済学の深い知識を有し、大蔵省での経験も豊富。 - 困難な政治状況に対処してきた背景から、問題解決能力が問われることもある。 - 不祥事や選挙運動における問題については、過去に指摘されており、クリーンなイメージの維持が課題。 - 公職選挙法違反や政治資金管理に関する問題が過去にあったため、公正さが問われる状況も見られる。
小泉 龍司(こいずみ りゅうじ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 72歳 (1952年09月17日生) |
所属政党 | 自由民主党 (無所属→)(自由民主党→)(無所属→)自由民主党(二階派→無派閥) |
選挙区 | 埼玉11 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1952年、埼玉県秩父市に生まれる。 - 1975年、東京大学法学部第2類(公法コース)を卒業。 - 卒業後、大蔵省に入省し国際金融局総務課に配属。 - アメリカ合衆国のコロンビア大学大学院で客員研究員を務める。 - 1996年4月、大蔵省を退官。
政治家としてのキャリア
- 1996年の第41回衆議院議員総選挙に埼玉11区から無所属で出馬して落選。 - 2000年の第42回衆議院議員総選挙で無所属で出馬し、自民党前職を破り初当選。 - 2003年11月、第43回衆議院議員総選挙で自由民主党から再選。 - 2005年、郵政民営化法案に反対し自民党を離党、選挙で落選。 - 2009年、第45回衆議院議員総選挙で国政に復帰し、院内会派「国益と国民の生活を守る会」を結成。 - 2017年、自民党に復党し第48回衆議院議員総選挙に当選。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で自民党公認候補として7選を果たす。 - 2023年9月、第2次岸田第2次改造内閣で法務大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2000年11月、自由民主党に入党し以後の選挙で連続当選。 - 2005年、郵政民営化法案に反対し、自民党の副幹事長を辞任。 - 2009年、選挙運動で公職選挙法に抵触する問題が報じられる(弁当・お茶の提供)。 - 2023年、政治資金パーティー収入の過少記載疑惑で二階派を退会。 - 2024年には、法務大臣として東京地検特捜部の捜査の対象になった自民党派閥に関する問題に直面。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成し、9条改憲にはどちらかといえば賛成。 - 敵基地攻撃能力の保有、普天間基地の辺野古移設に肯定的。 - 日本の過去の侵略について、村山談話と河野談話の見直しには反対。 - ジェンダーに関連して、選択的夫婦別姓と同性婚に賛成。 - 原子力発電の依存度は下げるべきと主張。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 東京大学卒業後、大蔵省でのキャリアと国際経験を持ち、知性と行政経験を背景に持つ。 - 率直な主張を持ち、政策の一貫性を示すも、過去には選挙法違反報道があるため、誠実さに疑念が残る。 - 政治資金の問題で派閥を退会するものの、継続する法務大臣としての活動が適切であるかどうか批判を受ける可能性がある。