2024年10月衆議院議員ランキング 16回戦
後藤茂之 vs 佐藤勉
勝: 佐藤勉
戦評
議員Aと議員Bを比較すると、どちらの議員も長い政治キャリアを持ち、多様な経験を有しています。議員Aは、行政の様々な領域において責任ある役職を歴任しており、法学と経済学のバックグラウンドを活かした政策決定に強みを持っています。しかし、不祥事が複数回あり、公選法違反や政治資金管理問題が過去にあったため、公正さに疑問があることが懸念されます。一方、議員Bは議会運営と国対スキルに優れており、様々な法律制定に関与してきましたが、政策の一貫性が欠如している点と、家族の政治関与による公選制の公平性への懸念があります。両議員ともに問題を抱えているものの、よく検討した結果、公正さと政策の一致性を求める視点から、過去の行動が重要視されるべきであるとして、議員Bがわずかに優れていると判断しました。
後藤 茂之(ごとう しげゆき)
議員データ

衆議院議員 | |
年齢 | 69歳 (1955年12月09日生) |
所属政党 | 自由民主党 (新進党→)(民主党→)(無所属→)自由民主党(無派閥) |
選挙区 | 長野4 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1955年12月9日、東京都港区に生まれる。 - 父は伊藤忠商事専務やファミリーマート会長を務めた後藤茂。 - 曾祖父は衆議院議員を務めた杉山東太郎。 - 東京都千代田区の番町小学校、麹町中学校から東京教育大学附属駒場高校を経て、東京大学法学部第1類(私法コース)を卒業。 - 1980年、大蔵省に入省し、主税局などでの要職を歴任。 - 海外留学先のブラウン大学大学院では経済学修士号を取得。 - 細川内閣では主税局企画調整室長として首相・細川護熙の「国民福祉税」を担当。
政治家としてのキャリア
- 1996年、衆議院議員選挙に新進党から出馬するも落選。 - 2000年、民主党公認で再挑戦し当選、初の国会議員。 - 2005年、国土交通大臣政務官として、小泉政権下で災害対策や社会資本整備を担当。 - 2009年、一度議席を失うが、2012年に選挙で復帰し、法務副大臣に就任。 - 2021年、岸田内閣で厚生労働大臣に初入閣。 - 2022年、経済再生担当大臣、新しい資本主義担当大臣などを歴任。 - 2023年、一時的に感染症危機管理担当大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2003年、自民党に入党し、同党長野4区支部長に就任。 - 2012年、自由民主党幹事長・石原伸晃の総裁選での選挙対策本部事務局長を務めた。 - 2012年、法務副大臣として第2次安倍内閣に参加。 - 2013年、衆議院厚生労働委員長に就任。 - 2022年、自民党長野県連会長を辞任。責任を取った理由は参院選で擁立したタレント候補の問題が影響。 - 重大な不祥事には、2009年の選挙運動員の現金買収などによる逮捕がある。 - 不動産売却に関する問題も指摘され、適時に報告がされなかった件もある。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成、特に自衛隊を国防軍にする提案を支持。 - 集団的自衛権の行使を容認する政府の閣議決定を評価。 - 尖閣諸島の国有化には否定的。 - 原子力発電については将来的に廃止を望むも、過去には必要と回答。 - 森友・加計学園問題については追求の終了を希望。 - 靖国参拝にはどちらかといえば反対。 - 同性婚の制度化への姿勢が段階的に変化している。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 各分野にわたる多岐にわたる行政経験を持ち、多様な政策担当官を歴任。 - 大学時代からの法学、経済学の深い知識を有し、大蔵省での経験も豊富。 - 困難な政治状況に対処してきた背景から、問題解決能力が問われることもある。 - 不祥事や選挙運動における問題については、過去に指摘されており、クリーンなイメージの維持が課題。 - 公職選挙法違反や政治資金管理に関する問題が過去にあったため、公正さが問われる状況も見られる。
佐藤 勉(さとう つとむ)
議員データ

衆議院議員 | |
年齢 | 72歳 (1952年06月20日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(谷垣派→古賀派→谷垣G→佐藤G→麻生派→無派閥) |
選挙区 | 栃木4 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1952年に栃木県下都賀郡壬生町で生まれる。 - 栃木県立壬生高等学校を卒業。 - 日本大学工学部土木工学科を卒業し、工学士を取得(1975年)。 - 大学卒業後、間組(高層ビルや大規模土木工事を手がける企業)に入社しサラリーマンとして勤務。
政治家としてのキャリア
- 1987年、栃木県議会議員に初当選し、1996年まで3期務める。 - 1996年、第41回衆議院議員総選挙で栃木4区から自由民主党公認で出馬し、初当選。 - 麻生内閣で国家公安委員会委員長や内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、防災)として2008年 - 2009年に勤務。 - 麻生内閣で2009年に総務大臣に就任(2009年6月12日 - 9月16日)。 - 自由民主党総務会長を2020年9月16日から2021年10月1日まで務める。 - 自由民主党国会対策委員長を2013年から2016年まで務める。 - 衆議院総務委員長(2006年 - 2007年)、衆議院議院運営委員長(2016年)、衆議院国家基本政策委員長(2017年 - 2019年)などを歴任。
政治活動上の実績
- 2008年、国家公安委員会委員長として初入閣し、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、防災)も兼務。 - 2009年、総務大臣として、鳩山邦夫大臣辞任時の後任を務めた際には「かんぽの宿」売却問題に取り組む。 - 2015年、国会対策委員長として安全保障関連法の成立を主導した。 - 2020年、自由民主党総務会長として党運営に携わった。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成し、集団的自衛権の見直しを支持。 - 消費税増税について、2012年、2014年、2017年と段階的に増税を認める姿勢を維持してきた。 - 日本の核武装に対しては反対の立場を取る。 - TPP参加に反対の意を示すも、党自体は推進している矛盾を抱える。 - 原発廃止に向けた長期的ビジョンを支持し、節減を主張。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 長年にわたって議会運営に携わり、国対技術を駆使して法律の成立に関わる経験が豊富。 - 迂回献金問題や選挙運動に関する疑惑があり、国民の信頼を欠く可能性がある。 - 政策の一貫性に乏しく、党政策とのスタンスのズレが生じている箇所も見受けられる。 - 長男が栃木県議会議長、次男が政策秘書を務めるなど家族関係が政治に密接に関わっており、公選制への影響も懸念される。