2024年10月衆議院議員ランキング 21回戦
山下貴司 vs 伊藤忠彦
勝: 伊藤忠彦
戦評
両議員は共に豊富な経験と実績を持っていますが、その違いを基に選択を行います。議員Aは法務に特化したキャリアを持ち、法改正や法務省での職務を通じて法律実務に精通しています。彼の実績には、リベンジポルノ防止法やチケット不正転売禁止法といった具体的な成果も含まれています。一方で、旧統一教会関連イベントへの出席についての懸念もあります。 議員Bは政治家として多様なポストを経験し、特に環境政策や震災復興に関わる活動実績が目立ちます。彼の強みは地元での支持基盤の堅さと、多様な政策分野での実務経験です。しかし、賛否が別れる憲法改正へのスタンスがあり、この点については選挙の際に争点となるでしょう。 総合的に、議員Bの方が多くの政策分野で実務を担った経験を持ち、地域での支持基盤も安定していることから、次の選挙では議員Bがより適任であると判断します。
山下 貴司(やました たかし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 59歳 (1965年09月08日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(石破G・谷垣G→無派閥→茂木派) |
選挙区 | 岡山2 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1965年9月8日、香川県高松市に生まれる。 - 岡山市立宇野小学校、岡山大学教育学部附属中学校、岡山県立岡山操山高等学校を卒業。 - 東京大学法学部に進学し、在学中に司法試験に合格。 - 司法修習(第44期)修了後、検察官に任官。同期には森本宏(東京地検特捜部長)がいる。 - 東京地検特捜部や法務省で勤務。また、在アメリカ合衆国日本国大使館一等書記官、慶應義塾大学法学部非常勤講師などを務める。 - コロンビア大学コロンビア・ロー・スクールをフルブライト奨学生として修了(1997年)。 - 法務省刑事局国際課国際刑事企画官などを経て、2010年に退官し弁護士に転身。
政治家としてのキャリア
- 2012年、第46回衆議院議員総選挙に自由民主党公認で岡山2区から出馬し初当選。 - 2014年、第47回衆議院議員総選挙で再選。 - 2015年、石破派の結成に参加。 - 2017年、第3次安倍第3次改造内閣で法務大臣政務官、内閣府大臣政務官に任命。 - 2018年、第4次安倍改造内閣で法務大臣に抜擢。
政治活動上の実績
- 2018-2019年、法務大臣として9本の法律を成立させたが、その主要なものには出入国管理及び難民認定法の改正がある。 - 議員生活7年で9本の議員立法を実現。再犯防止推進法、リベンジポルノ防止法、チケット不正転売禁止法などが含まれる。 - 尖閣諸島中国漁船衝突事件の際に、検察側の起訴準備が政権により釈放に至ったことで、政治への転身を決意。
政治的スタンス
- 第9条を含む日本国憲法の改正を支持。 - 憲法への緊急事態条項の創設賛成。 - 参議院の合区解消を目指した憲法改正に支持。 - アベノミクスに対して評価。 - 高度プロフェッショナル制度の導入を支持し、原子力発電については当面必要としつつ、将来的に廃止すべきと考える。 - カジノ解禁に賛成、同性婚制度導入には反対。選択的夫婦別姓には意見が割れている。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 検察官としてのキャリアを背景に、法律実務および法改正に精通している。 - 地域創生に強い信念を持っており、地方から日本を良くしたいという思いがある。 - 自身の政治信条として「政治に信義」、「政治に正義」、「政治に道義」を掲げており、その実現に向けた実績を積んでいる。 - 過去に旧統一教会関連イベントに出席していたことが報道されている。
伊藤 忠彦(いとう ただひこ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 60歳 (1964年07月11日生) |
所属政党 | 自由民主党 (新党さきがけ→)自由民主党(二階派→無派閥) |
選挙区 | 愛知8 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 名古屋市生まれで、父は東海銀行の元頭取、実家は名古屋市で400年続く旧商家「川伊藤家」。 - 名古屋市立御園小学校、東海中学校、早稲田大学高等学院を経て早稲田大学法学部へ進学し、法学士を取得。 - 大学在学中は奥島孝康のゼミに所属。 - 大学卒業後、電通に入社し約6年間勤務し、1994年に退社。 - 同年より衆議院議員武村正義、小渕恵三の秘書を務める。
政治家としてのキャリア
- 1999年、愛知県議会議員選挙知多市選挙区から出馬し当選。2003年に再選。 - 2005年、愛知県議会議員を辞職し、第44回衆議院議員総選挙で初当選。 - 2012年、第46回衆議院議員総選挙で国政に復帰。 - 総務大臣政務官兼内閣府大臣政務官(2013年)、環境副大臣兼内閣府副大臣(2016年)に就任。 - 自民党政務調査会国土交通部会長、自民党副幹事長を歴任。 - 2024年、復興大臣(第17代)及び福島原発事故再生総括担当大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2005年に衆議院議員に初当選し、その後も愛知8区で民主党と激しく争う中で、選挙による当選・落選を経験。 - 2013年9月、第2次安倍内閣での政務官として政策の立案・実行に関与。 - 2016年、環境副大臣として、国内環境政策の推進に寄与。 - 2021年、東日本大震災復興特別委員長として、震災後の復興政策を担う。 - 複数の選挙で僅差での勝利を重ね、県内での支持基盤を維持。
政治的スタンス
- 憲法改正、第9条改正に賛成し、緊急事態条項の創設を支持。 - 原子力発電を日本に必要とし、推進する姿勢。 - カジノ解禁に賛成し、推進を支持。 - 非核三原則に関して、「持ち込ませず」の部分の議論を否定。 - 福島原発事故再生総括担当大臣として、原発事故対応に関与。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 複数回に渡る選挙での勝利と連続当選という結果が、地元からの一定の支持を示しており、政治家としての実力を持つと判断される。 - 様々な政策ポストを経験しており、多様な政策分野での経験が蓄積されている。 - 長年の秘書経験や地域での政治活動歴があることから、政策の内実に精通し、実務能力の高さが期待できる。 - 一方で、特に憲法改正などの主要課題に対する賛成姿勢は賛否が分かれる可能性もあり、その点については国民の意見との調和が求められる。