2024年10月衆議院議員ランキング 25回戦
小里泰弘 vs 若林健太
勝: 小里泰弘
戦評
議員AとBの両者には、長い政治キャリアがあり、それぞれに利点と欠点があります。 議員Aは、農林水産分野や災害対策において実績がある一方で、政治資金問題や統一教会関連の関与が批判されています。しかし、一部の政策でのリベラルスタンスを示し、政策策定においては一定の貢献をしています。 議員Bは、経済・金融分野の実務経験を活かし、地域密着型の政策を提案していることが評価されますが、政治資金の不記載問題を抱えており、これが透明性や誠実性について疑問を招く要素となっています。 最終的に、政治的な透明性や誠実さを重視する観点から、議員Aの過去のスキャンダルに比べ、議員Bの不記載問題への対処はより直近であり、将来的な政治的信頼性に影響を及ぼし得るため、この点を考慮しました。
小里 泰弘(おざと やすひろ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 66歳 (1958年09月29日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(谷垣G→無派閥) |
選挙区 | (比)九州 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 鹿児島県姶良郡霧島町(現:霧島市)生まれ。 - 鹿児島県立鶴丸高等学校卒業。 - 慶應義塾大学法学部法律学科を卒業し、法学士号を取得。 - 野村証券に入社。 - 父・小里貞利(元衆議院議員)の労働大臣就任に伴い大臣秘書官に就任。震災復興対策担当大臣、総務庁長官兼中央省庁改革等担当大臣の秘書官も務めた。
政治家としてのキャリア
- 2005年、第44回衆議院議員総選挙に鹿児島4区から初当選。 - 2006年、自由民主党総裁選挙で谷垣禎一の推薦人。 - 2009年、自民党の政権力委員会で農林水産副担当に就任。影の内閣でも農林水産副大臣。 - 2012年、谷垣禎一の勉強会「有隣会」に参加。第46回総選挙で3選。 - 2013年、農林水産大臣政務官に就任。 - 2014年、環境副大臣兼内閣府副大臣に就任。第47回総選挙で4選。 - 2016年、衆議院農林水産委員長に就任。 - 2017年、第48回総選挙で5選。衆議院財務金融委員長に就任。 - 2018年、農林水産副大臣に就任。 - 2021年、第49回総選挙で比例復活し6期目。衆議院災害対策特別委員長に就任。 - 2023年、第2次岸田第2次改造内閣で内閣総理大臣補佐官(農山漁村地域活性化担当)に就任。 - 2024年、農林水産大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2006年、北薩地域での豪雨災害後に川内川の治水事業を推進し、総額1000億円の大治水事業を実現。 - 2011年、東日本大震災発生時、自民党の緊急対策プロジェクトチーム座長として577項目の対策案を政府に提言し、震災関連法案を多数策定。 - 脱税で罰金判決を受けた企業からのパーティー券購入による資金提供問題。 - 統一教会の関連団体イベントに関与し、その顧問として名が挙げられた。 - 消費税増税に関する一貫した支持表明および政策提言。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成。 - 集団的自衛権の行使禁止に関する憲法解釈の見直しに賛成。 - 日本の核武装に関して国際情勢に応じ検討する姿勢。 - 消費税増税に一貫して賛成の立場を取る。 - 選択的夫婦別姓制度については態度が変わり、最新のアンケートでは賛成。 - 日本会議、神道政治連盟など様々な議員連盟に所属。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 長きにわたり農林水産分野での政策立案や災害対策に尽力している点。 - 政治資金問題や統一教会関連問題があり、資金管理や社会的影響に関する批判も受けている。 - 父の影響を受けた世襲議員であることと、政治活動上での経験の豊富さが特徴。 - 政策においては比較的リベラルな姿勢を示しているが、核武装検討など一部で強硬なスタンスも持っている。 - 慎重な政策評価が必要とされるが、一貫した政治キャリアの中で農政や防災対策に積極的に取り組んでいる。
若林 健太(わかばやし けんた)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 61歳 (1964年01月11日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 長野1 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 長野県長野市生まれ。東京都立新宿高等学校を卒業。 - 慶應義塾大学経済学部に進学し、1986年に公認会計士2次試験に合格。 - 1987年、慶應義塾大学経済学部を卒業し、中央会計事務所に就職。 - 1991年、長野市で若林けんた会計事務所を開設(後の長野税理士法人)。 - 中央監査法人の代表社員、社団法人長野青年会議所の理事長を務め、日本青年会議所長野ブロック協議会の会長を歴任。 - 2005年、早稲田大学大学院公共経営研究科専門職学位課程を修了し、公共経営修士(専門職)を取得。 - 2007年、父・若林正俊の政策担当秘書、および農林水産大臣秘書官を務める。
政治家としてのキャリア
- 2009年、自由民主党公募で参議院長野県選挙区の候補者に擁立。 - 2010年、長野県選挙区から自民党公認で参議院選挙に出馬し、当選。参議院農林水産委員長を経験。 - 2011年、自民党憲法改正推進本部起草委員として憲法改正法案作成に参加。 - 2012年、第2次安倍内閣で外務大臣政務官に就任。 - 2016年、参議院長野県選挙区で再選を目指すも落選。農林水産委員長としての任期は終了。 - 2017年、衆議院比例北陸信越ブロック単独21位候補として出馬し、落選。 - 2021年、長野第1区から出馬し、衆議院議員として当選。
政治活動上の実績
- 2010年、参議院選挙で初当選し、参議院農林水産委員長を務める。 - 2014年、エネルギー政策における技術革新の可能性を言及し、原発技術へのチャレンジを表明。 - 2023年、地方公聴会でインバウンド推進や輸出入貨物増加の重要性を指摘。 - 2024年、政治資金収支報告書にパーティー収入368万円の不記載が発覚し、記者会見で謝罪。
政治的スタンス
- 家族のきずな、地域のつながりを基盤とした保守の原点を重視。 - 技術革新による自然エネルギーの代替可能性を探る一方、原発技術の開発に積極的なスタンス。 - 選択的夫婦別姓制度については「どちらかといえば賛成」と明言し、個々の生活を尊重する社会の実現を目指す。 - 受動喫煙防止法改正に反対し、分煙を主張。 - 自民党たばこ議員連盟、神道政治連盟国会議員懇談会、日本会議国会議員懇談会などに所属。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 経済・金融関連の専門職経験を持ち、政策策定における実務知識を有する。 - 政治資金の不記載問題が明らかになったことは、透明性や誠実さに関する疑問を生じさせる。 - 巧妙かつ分散的に地域密着型政策を提案することができ、地方経済の再建に取り組む姿勢を有しているが、政治資金問題の処理における対応には注意が必要。 - 若い世代を意識し、次世代の政治風土の刷新への寄与を意識。