2024年10月衆議院議員ランキング 23回戦
小里泰弘 vs 浜田靖一
勝: 浜田靖一
戦評
国会議員AとBの双方は防衛、農林水産、災害対策など異なる政策分野での豊富な経験を持っており、政治家としての経歴はどちらも印象的です。しかし、国会議員Aは脱税問題や統一教会関連のイベント関与といった重大な政治資金問題を抱えており、特に統一教会関連は社会的に大きな批判を浴びやすく、政治家としての信用を損ねかねない重要な問題です。対して、国会議員Bは防衛政策の豊富な経験に加え、安定した答弁能力がある一方で、労働保険未加入問題があります。この問題の重要さは認めつつも、国民への影響度という意味ではAの資金問題に比べ比較的小規模です。国民の安全保障に対する関心が高まっている状況下では、防衛問題に詳しいBが現状においてはより信頼性のある選択だと言えます。よって、選挙においてはよりクリーンで信頼のおける国会議員Bを選ぶべきと判断します。
小里 泰弘(おざと やすひろ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 66歳 (1958年09月29日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(谷垣G→無派閥) |
選挙区 | (比)九州 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 鹿児島県姶良郡霧島町(現:霧島市)生まれ。 - 鹿児島県立鶴丸高等学校卒業。 - 慶應義塾大学法学部法律学科を卒業し、法学士号を取得。 - 野村証券に入社。 - 父・小里貞利(元衆議院議員)の労働大臣就任に伴い大臣秘書官に就任。震災復興対策担当大臣、総務庁長官兼中央省庁改革等担当大臣の秘書官も務めた。
政治家としてのキャリア
- 2005年、第44回衆議院議員総選挙に鹿児島4区から初当選。 - 2006年、自由民主党総裁選挙で谷垣禎一の推薦人。 - 2009年、自民党の政権力委員会で農林水産副担当に就任。影の内閣でも農林水産副大臣。 - 2012年、谷垣禎一の勉強会「有隣会」に参加。第46回総選挙で3選。 - 2013年、農林水産大臣政務官に就任。 - 2014年、環境副大臣兼内閣府副大臣に就任。第47回総選挙で4選。 - 2016年、衆議院農林水産委員長に就任。 - 2017年、第48回総選挙で5選。衆議院財務金融委員長に就任。 - 2018年、農林水産副大臣に就任。 - 2021年、第49回総選挙で比例復活し6期目。衆議院災害対策特別委員長に就任。 - 2023年、第2次岸田第2次改造内閣で内閣総理大臣補佐官(農山漁村地域活性化担当)に就任。 - 2024年、農林水産大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2006年、北薩地域での豪雨災害後に川内川の治水事業を推進し、総額1000億円の大治水事業を実現。 - 2011年、東日本大震災発生時、自民党の緊急対策プロジェクトチーム座長として577項目の対策案を政府に提言し、震災関連法案を多数策定。 - 脱税で罰金判決を受けた企業からのパーティー券購入による資金提供問題。 - 統一教会の関連団体イベントに関与し、その顧問として名が挙げられた。 - 消費税増税に関する一貫した支持表明および政策提言。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成。 - 集団的自衛権の行使禁止に関する憲法解釈の見直しに賛成。 - 日本の核武装に関して国際情勢に応じ検討する姿勢。 - 消費税増税に一貫して賛成の立場を取る。 - 選択的夫婦別姓制度については態度が変わり、最新のアンケートでは賛成。 - 日本会議、神道政治連盟など様々な議員連盟に所属。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 長きにわたり農林水産分野での政策立案や災害対策に尽力している点。 - 政治資金問題や統一教会関連問題があり、資金管理や社会的影響に関する批判も受けている。 - 父の影響を受けた世襲議員であることと、政治活動上での経験の豊富さが特徴。 - 政策においては比較的リベラルな姿勢を示しているが、核武装検討など一部で強硬なスタンスも持っている。 - 慎重な政策評価が必要とされるが、一貫した政治キャリアの中で農政や防災対策に積極的に取り組んでいる。
浜田 靖一(はまだ やすかず)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 69歳 (1955年10月21日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(旧渡辺派→無派閥) |
選挙区 | 千葉12 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 千葉県富津市生まれ。 - 千葉県立木更津高等学校卒業。 - 米国ヒルズデールカレッジに留学。 - 専修大学経営学部卒業。 - 渡辺美智雄の事務所に就職し、渡辺が大蔵大臣に就任した際は秘書官を務めた。 - 父である浜田幸一の秘書を1984年から務めた。
政治家としてのキャリア
- 1993年、父の引退に伴い旧千葉3区から自由民主党公認で出馬し、初当選。 - 1996年、千葉12区から出馬し再選。 - 1998年、小渕内閣で防衛政務次官に就任。 - 2003年、第1次小泉第1次改造内閣で防衛庁副長官を務める。 - 2008年、麻生内閣で防衛大臣に任命され初入閣。 - 2022年、第2次岸田第1次改造内閣で再び防衛大臣に就任。 - 自由民主党国会対策委員長を複数回務める。 - 自由民主党千葉県連会長を歴任。
政治活動上の実績
- 2008年10月、田母神俊雄航空幕僚長を更迭。 - 2009年、北朝鮮によるミサイル発射実験への対応として破壊措置命令を発令。 - 在任中に海賊対処法を成立させた。 - 2023年、国会対策委員長に再就任。 - 2009年、資金管理団体の労働保険未加入が発覚し謝罪。
政治的スタンス
- 憲法改正と集団的自衛権の行使に賛成。 - 原発は日本に必要と主張。 - ヘイトスピーチの法規制に賛成。 - 選択的夫婦別姓については過去に賛成、後にどちらとも言えないとしていた。 - 「消費税0%の検討」を掲げた提言に賛同。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 穏やかな性格で知られ、安定した国会答弁と報道対応で評価を受けている。 - 防衛政策に関して豊富な経験を持つ。 - TV出演やマスコミ露出を好まない面が発信力不足と評されることもある。 - 金銭面では、資金管理団体の労働保険未加入に対する過去の問題を抱えている。