2024年10月衆議院議員ランキング 23回戦
小寺裕雄 vs 三ッ林裕巳
勝: 小寺裕雄
戦評
双方の議員は、それぞれ地域や背景は異なるものの、重要な利害や政治的スタンスにおいていくつか顕著な問題を抱えています。議員Aは、多様な職業経験を持ちながらも、倫理的課題として統一教会との関係を明確にしていないことが不安材料です。一方で、政治的スタンスにおいては安全保障や憲法改正などについての明確な立場を貫いており、一部の選挙区民からは高い評価を受けています。議員Bは医師としての専門知識が健康政策に寄与することが期待されるものの、政治資金に関する疑惑や、選択的夫婦別姓制度への反対姿勢からくる批判によって、彼の政治的信頼性に疑問符がつきます。したがって、倫理的疑念があるものの、議員Aの一貫した政策スタンスや地域密着型の活動が評価されるべきであると考えます。
小寺 裕雄(こてら ひろお)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 64歳 (1960年09月18日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(二階派) |
選挙区 | 滋賀4 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 滋賀県八日市市(現:東近江市)出身。 - 滋賀県立彦根東高等学校を卒業。 - 柔道に打ち込み、60キロ級で滋賀県優勝。全国大会に出場。 - 同志社大学文学部を1986年に卒業。 - 書店「ブックボックス」を開業し、書籍、レンタルビデオ、ゲームソフトを扱う店舗を運営。 - ファミリーマートの店舗を経営。
政治家としてのキャリア
- 2003年、滋賀県議会議員選挙で当選し、県議会議員としてのキャリアをスタート。 - 2011年、滋賀県議会に返り咲いて得票数1位で当選。 - 2015年、再度得票1位で滋賀県議会議員に3選。 - 内閣府大臣政務官を歴任。 - 2017年、滋賀4区から衆議院議員総選挙に初当選。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で再選。
政治活動上の実績
- 2012年、衆議院議員の武藤貴也を選対本部長として支持したが、2015年に武藤のスキャンダルを受け、自身が後任として支部長代行となる。その間、不祥事の続発により党本部から正式選任を受けられず。 - 2017年、希望の党と日本共産党の候補を破り、衆議院議員選挙で初当選。 - 統一教会の関連団体が主催するイベントに参加。関係を問われるもアンケートに回答拒否。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成し、特に集団的自衛権の明記や緊急事態条項の新設を主張。 - 安全保障関連法を評価し、敵基地攻撃能力保有にやや賛成。 - 選択的夫婦別姓や同性婚には消極的な立場に変化。 - アベノミクスを評価し、カジノ解禁に賛成。 - 森友・加計学園問題を巡る政府対応も評価。 - 統一教会との政治的関わりについては明確な回答を避ける傾向にある。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 多様な経歴を持ち、地元密着型の政治活動を展開した経験がある。 - 倫理的な側面で、統一教会関連の行事参加についての透明性が疑問視される。 - 政策に対する一貫性があり、特に安全保障や憲法改正に関しては明確な立場。 - 国民からの評価には、選挙結果で見られる信頼がある一方で、いくつかの倫理的な問題に直面している。
三ッ林 裕巳(みつばやし ひろみ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 69歳 (1955年09月07日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 埼玉14 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 埼玉県幸手市で生まれる。 - 幸手市立幸手中学校、埼玉県立春日部高等学校を卒業。 - 日本大学医学部を1982年に卒業。 - 日本大学医学部附属板橋病院で内科(腎臓、循環器)医師として勤務し、1983年から1984年には春日部市立病院、1988年から1989年には志木市立救急市民病院で勤務。 - 1995年からは日本歯科大学内科学講座助教授を務め、2008年には日本歯科大学附属病院の内科科長、2009年には同病院の副院長、2011年には日本歯科大学生命歯学部の教授兼日本大学医学部の臨床教授に就任。
政治家としてのキャリア
- 2012年12月、第46回衆議院議員総選挙にて自由民主党から埼玉14区に出馬し初当選。 - 2014年12月、第47回衆議院議員総選挙で再選。 - 2015年10月、厚生労働大臣政務官を歴任。 - 2017年10月、第48回衆議院議員総選挙で3選を果たす。 - 2020年9月、内閣府副大臣に就任し、様々な政策を担当。 - 2021年10月、第49回衆議院議員総選挙で4選達成。 - 2022年10月、衆議院厚生労働委員長に就任。
政治活動上の実績
- 2014年、選択的夫婦別姓制度に反対を表明。 - 2019年、自民党副幹事長に就任。 - 2020年、日本学術会議の会員任命問題に関する政府答弁を担当。 - 2023年、政治資金パーティーの裏金問題で、キックバックを受けた疑惑が報道される。 - 2021年に選択的夫婦別姓に反対する文書を地方議会議長に送付し批判を受ける。
政治的スタンス
- 憲法改正と集団的自衛権の行使を支持。 - 村山談話・河野談話の見直しを主張。 - ヘイトスピーチの法律規制に賛成。 - アベノミクスを評価し、軽減税率導入に賛成。 - ヤングケアラーの課題に取り組む姿勢を示す。 - HPVワクチンの積極的勧奨再開を支持。 - 飲食店等の原則禁煙化には反対の立場。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 父親や兄弟も政治家という世襲政治家であり、政治的な基盤に家族の影響が強く出ている。 - 政治資金の問題や選択的夫婦別姓反対の姿勢に批判があり、クリーンなイメージに課題がある。 - 医師としての専門知識を活かした健康政策にも従事してきたが、喫煙に対しては反喫煙施策に反対の姿勢を見せるなど、意見に一貫性が求められる。