2024年10月衆議院議員ランキング 7回戦
大塚拓 vs 国定勇人
勝: 国定勇人
戦評
議員Aは高学歴かつキャリアの多様性があり、安全保障や国防に関して強い主張を持っていますが、政治資金を巡る問題の背景が懸念点となります。しかし、問題が発覚した際の対応をきちんと行っているという点での評価が可能です。 一方、議員Bは地方行政の経験が豊富で災害時のリーダーシップを評価できます。政策上は比較的慎重な立場を取ることもありますが、自治体行政経験が豊かであり、政策の現実的な実現可能性を見据えた政治活動を行っていると考えられます。 両者の経歴やスタンスを総合的に判断した結果、地方行政の現場で直接的なリーダーシップを発揮した経験が国政において柔軟で地に足の着いた政策立案に寄与する可能性が高いと判断し、議員Bを選出することが適切と考えます。
大塚 拓(おおつか たく)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 51歳 (1973年06月14日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 埼玉9 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 東京都出身で、慶應義塾幼稚舎、慶應義塾普通部、慶應義塾高校を経て、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業。 - 東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に1997年に入社し、2003年まで勤務。 - 米国留学の資金および父の介護費用捻出のため不動産経営を開始。 - 2003年にスタンフォード大学のサマープログラムに参加した後、ハーバード大学ケネディ行政大学院に入学し、国際貿易・金融専攻で公共政策修士号を2005年に取得。
政治家としてのキャリア
- 2005年、第44回衆議院議員総選挙に比例東京ブロックから出馬し初当選。 - 2009年の総選挙では民主党の候補に敗れ落選。 - 2012年に埼玉9区で5期目の当選を果たし、その後連続で当選。 - これまでに財務副大臣、法務大臣政務官兼内閣府大臣政務官、内閣府副大臣などの政府ポストを歴任。 - 2021年、衆議院安全保障委員長に就任。
政治活動上の実績
- 2013年、改正研究開発力強化法を共同提出。 - 2014年、法務大臣政務官として治安対策を担当。 - 自民党国防部会長として安全保障関連の議論を推進。 - 政治資金問題として、政治団体から受けた献金の不記載が発覚したが、事務的ミスと説明し訂正。 - 2021年、政治資金パーティー収入の記載漏れが問題となり、2024年に自民党から戒告処分を受けるも、東京地検特捜部により不起訴処分。
政治的スタンス
- 自衛隊の特殊部隊による他国への侵入についての主張を持つ。 - 日本の核武装について、国際情勢次第で検討可とする。 - 女性宮家の創設に反対の姿勢。 - 調査研究力の強化に関する法案を重視。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 慶應義塾大学およびハーバード大学での学歴など、優れた学識を持つ。 - 妻の評によると「きわめてストレート」で「裏表がない」性格。 - 政治資金問題が指摘されるが、詳細を公表し対応する姿勢を見せている。 - 国内外の幅広い政策問題に関与しており、経験の豊富さが見られる。
国定 勇人(くにさだ いさと)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 52歳 (1972年08月30日生) |
所属政党 | 自由民主党 (無所属→)自由民主党(二階派) |
選挙区 | (比)北陸信越 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1972年8月30日、東京都千代田区神田神保町で生まれる。 - 駒場東邦中学校・高等学校を卒業。 - 一橋大学商学部では、清水啓典ゼミに所属し、ラグビー同好会に参加。 - 大学4年次に1年留年し、中華人民共和国北京市に留学。 - 1997年、郵政省(現総務省)に入省。同期に倉田哲郎(箕面市長)がいる。 - 総務省内では情報通信政策局放送政策課政策係長、大臣官房総務課総括国会第三係長を歴任。 - 2003年から1年間、新潟県三条市へ出向し、総務部参事兼情報政策課長を務めた。その際の2004年豪雨では災害対策本部長を務めた。 - 2006年、総務省情報通信政策局地域通信振興課課長補佐に就任。 - 総務省を退官し、三条市長選に立候補するために総務省を去る。
政治家としてのキャリア
- 2006年11月に三条市長選挙で初当選し、全国最年少市長となる。 - 2010年に再選、無投票で2014年、2018年に三選、四選を果たす。 - 2011年、地方を守る会を設立し、代表世話人に就任。 - 2020年10月15日、次期衆院選の準備のため三条市長を辞職。 - 2021年11月、衆議院議員として初当選、比例北陸信越ブロックから選出。 - 現在、環境大臣政務官兼内閣府大臣政務官を務める。
政治活動上の実績
- 三条市長時代には2011年に約175億円の被害が生じた平成23年7月豪雨の災害復旧を指揮。 - 2020年6月、新型コロナウイルス対策の財源として自身の給与を減額。 - 2016年、新潟県知事選で公職選挙法違反の疑いで書類送検されるも不起訴処分となる。 - 2021年衆議院選で立憲民主党候補に僅差で敗れるも比例復活で当選。
政治的スタンス
- 憲法改正については「どちらかといえば賛成」とし、自衛隊の保持明記、地方公共団体の権限強化を主張。 - 救済措置(緊急事態条項導入)について賛成の姿勢を示す。 - 安全保障においては、敵基地攻撃や北朝鮮への圧力に関し慎重な立場を取る。 - LGB規定、選択的夫婦別姓制度に対し「どちらとも言えない」と表明。 - 森友学園問題の再調査には消極的。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 総務省出身で自治体行政に精通しており、災害対応の経験を有する。 - 比較的若い時期に市長として長期間務め、行政の第一線でのリーダーシップを発揮。 - 炎上した選挙法違反事案では法的に問題ないとされたものの、説明責任を問われる可能性がある。 - 現在の政策姿勢では慎重なスタンスを取ることが多く、支持基盤を広げるにはさらなる適応が求められる。