2024年10月衆議院議員ランキング 26回戦
坂本祐之輔 vs 山下貴司
勝: 坂本祐之輔
戦評
双方の議員にはそれぞれの実績と専門分野での強みがあります。議員Aは福祉の充実を含む地域レベルでの行政経験が豊富で、市長時代における福祉政策では具体的な成果を挙げています。また、政治的スタンスもリベラル寄りで、社会的多様性の受容を推進している点が社会的に不可欠な要素として評価されます。一方、国会議員としては比例復活が多く、大きな支持基盤を持っているわけではないことが課題です。 一方、議員Bは法務分野での確かな実績を持ち、法務大臣としての9本の法律成立を含む多くの議員立法を成し遂げた力量が候補者として目を引きます。また、憲法改正を含む保守的な立ち位置を持ちつつも、地方創生に積極的な姿勢を示し、行政と立法の両面でバランスを取ろうとしている印象があります。しかし、旧統一教会関連の報道がある点で一定の政治リスクが存在します。 総じて、地方自治体の運営経験が豊富で、地域に根差した福祉政策の実績がある議員Aが評価されるべきと考えます。特にノーマライゼーションの推進は現代社会において多様性の重要性を反映した政策であり、これまでの経験が国政においても活用されることが期待されます。
坂本 祐之輔(さかもと ゆうのすけ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 70歳 (1955年01月30日生) |
所属政党 | 立憲民主党 (無所属→)(日本維新の会→)(維新の党→)(民進党(松野グループ)→)(希望の党→)(無所属→)(旧立憲民主党→)立憲民主党 |
選挙区 | (比)北関東 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1955年1月30日、埼玉県東松山市生まれ。 - 東松山市立松山第一小学校、東松山市立松山中学校、埼玉県立松山高等学校を卒業。 - 1980年3月、日本大学文理学部体育学科を卒業。 - 大学卒業後、東京都墨田区向島の料亭「櫻茶ヤ」、愛媛県砥部町の日本料理店「真砂家」で修行。 - 29歳で家業の「料亭 坂本屋」を継ぎ、同社代表取締役に就任した。 - 1990年1月、社団法人 東松山青年会議所理事長に就任。
政治家としてのキャリア
- 1987年、東松山市議会議員に初当選。 - 1991年、再選を果たし、市議を2期務めた。 - 1994年、東松山市長に初当選し、4期16年にわたり市長を務めた。 - 2012年、第46回衆議院議員総選挙で日本維新の会から出馬し比例復活で初当選。 - 2014年、第47回衆議院議員総選挙で再び比例復活で当選。 - 2017年、第48回衆議院議員総選挙で落選。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で比例復活当選し、現在も衆議院議員として在職中。
政治活動上の実績
- 埼玉県東松山市長在任中、「生活重視・福祉優先」を掲げ、「ノーマライゼーションのまちづくり」を進めた。 - 2007年、障害児の就学支援制度を見直し、就学相談調整会議を創設し、希望する学校へ全員が入学できるようにした。 - 2008年、リーマン・ショックで市の社債購入問題が発生。自身は関与を否定したが、市長給与の50%カットを行う。 - 2014年、維新の党結党時に埼玉県総支部代表に就任。 - 民進党結成時に旧維新の党代表として大会の進行役議長を務め、副代表に就任。
政治的スタンス
- アベノミクスに対して評価をしない。 - 原発は不要と考えている。 - 村山談話・河野談話の見直しを提案。 - ヘイトスピーチを法律で規制することを支持。 - 選択的夫婦別姓制度の導入に賛成。 - 憲法9条に自衛隊の根拠規定を追加することを支持。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- ノーマライゼーションのまちづくりなど、福祉の向上に向けた実績を挙げている。 - 立場を超えて改革を求める姿勢が見られる。 - 過去の不祥事に対して適切な対応をしようとする誠実さも見られる。 - 政治的な転身を繰り返す一方で、議員として多数の当選経験を有し、地域代表としての信頼を得ている。 - 多様な党への所属経歴は、柔軟な対応力を示す一方で一貫性の欠如と見ることもできる。
山下 貴司(やました たかし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 59歳 (1965年09月08日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(石破G・谷垣G→無派閥→茂木派) |
選挙区 | 岡山2 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1965年9月8日、香川県高松市に生まれる。 - 岡山市立宇野小学校、岡山大学教育学部附属中学校、岡山県立岡山操山高等学校を卒業。 - 東京大学法学部に進学し、在学中に司法試験に合格。 - 司法修習(第44期)修了後、検察官に任官。同期には森本宏(東京地検特捜部長)がいる。 - 東京地検特捜部や法務省で勤務。また、在アメリカ合衆国日本国大使館一等書記官、慶應義塾大学法学部非常勤講師などを務める。 - コロンビア大学コロンビア・ロー・スクールをフルブライト奨学生として修了(1997年)。 - 法務省刑事局国際課国際刑事企画官などを経て、2010年に退官し弁護士に転身。
政治家としてのキャリア
- 2012年、第46回衆議院議員総選挙に自由民主党公認で岡山2区から出馬し初当選。 - 2014年、第47回衆議院議員総選挙で再選。 - 2015年、石破派の結成に参加。 - 2017年、第3次安倍第3次改造内閣で法務大臣政務官、内閣府大臣政務官に任命。 - 2018年、第4次安倍改造内閣で法務大臣に抜擢。
政治活動上の実績
- 2018-2019年、法務大臣として9本の法律を成立させたが、その主要なものには出入国管理及び難民認定法の改正がある。 - 議員生活7年で9本の議員立法を実現。再犯防止推進法、リベンジポルノ防止法、チケット不正転売禁止法などが含まれる。 - 尖閣諸島中国漁船衝突事件の際に、検察側の起訴準備が政権により釈放に至ったことで、政治への転身を決意。
政治的スタンス
- 第9条を含む日本国憲法の改正を支持。 - 憲法への緊急事態条項の創設賛成。 - 参議院の合区解消を目指した憲法改正に支持。 - アベノミクスに対して評価。 - 高度プロフェッショナル制度の導入を支持し、原子力発電については当面必要としつつ、将来的に廃止すべきと考える。 - カジノ解禁に賛成、同性婚制度導入には反対。選択的夫婦別姓には意見が割れている。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 検察官としてのキャリアを背景に、法律実務および法改正に精通している。 - 地域創生に強い信念を持っており、地方から日本を良くしたいという思いがある。 - 自身の政治信条として「政治に信義」、「政治に正義」、「政治に道義」を掲げており、その実現に向けた実績を積んでいる。 - 過去に旧統一教会関連イベントに出席していたことが報道されている。