2024年10月衆議院議員ランキング 20回戦
坂本哲志 vs 金田勝年
勝: 坂本哲志
戦評
議員Aと議員Bの両名にはそれぞれ異なる長所と課題が存在するため、選択は容易ではありません。議員Aは地域密着型で、熊本地震の復興支援など地方重視の政策を展開しており、政務経験も多岐に渡ります。一方で、過去の発言における炎上経験や特定業界との関係強化の懸念が指摘されます。議員Bは国家的アプローチを重視し、法務大臣や外務副大臣など国政に対する強い影響力を維持しています。死刑制度存続などについての強い立場や選挙関連の不祥事があるため、説明責任の不足やクリーンな政治の観点で課題もあります。それぞれの政策や実績を考慮に入れると、地域系政策を重視し、地方自治の強化を続ける議員Aが、地域からの支持を得やすく、再選に適していると思われます。
坂本 哲志(さかもと てつし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 74歳 (1950年11月06日生) |
所属政党 | 自由民主党 (自由民主党→) (新党さきがけ→) (自由民主党→)(無所属(グループ改革)→)自由民主党(森山派→無派閥) |
選挙区 | 熊本3 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 熊本県菊池郡陣内村(現・大津町)出身。 - 中央大学法学部政治学科を卒業(ゼミは地方自治、行政学)。 - 熊本日日新聞社に入社。
政治家としてのキャリア
- 1991年、熊本県議会議員選挙に自由民主党公認で初当選。県議を4期務める。 - 1998年、新党さきがけに入党したが後に自由民主党に復党。 - 2003年、第43回衆議院議員総選挙に熊本3区から無所属で出馬し当選。 - 2008年、福田康夫改造内閣で総務大臣政務官に任命される。 - 2020年、菅義偉内閣で内閣府特命担当大臣(少子化対策、地方創生)として初入閣。 - 2023年、農林水産大臣に就任。
政治活動上の実績
- 孤独・孤立対策担当大臣として、社会的孤独・孤立の問題に対する対策を推進(2021年)。 - 熊本地震の復興支援に尽力し、地域再生のための制度改善を主張した。 - 第46回衆議院議員総選挙後、総務副大臣及び内閣府副大臣を歴任し、地方分権改革に携わる。 - 新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言下で派閥の石原伸晃氏と会食し、批判を受ける(2021年)。 - 2009年の「年越し派遣村」に関する発言で批判を受け、撤回・謝罪。
政治的スタンス
- 熊本地震復興支援を重要政策とし、自治体の負担軽減を提案。 - 水俣条約の推進を通じた公害対策に注力。 - 受動喫煙問題では厳格な屋内禁煙に反対、経営者の選択権を支持。 - 選択的夫婦別姓制度に反対。 - 農業分野では、中山間地の農業支援と収入補償制度の必要性を訴える。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 熊本県出身として、地元の復興支援に熱心である点。 - 政務経験が豊富で、多岐にわたる行政領域での役職を経験している。 - 過去に発言や行動で批判を受けた経験もあり、国民とのコミュニケーションにおける課題が指摘される。 - たばこ議員連盟の事務局長を務めるなど特定の業界との関係に対する懸念。
金田 勝年(かねだ かつとし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 75歳 (1949年10月04日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(竹下派→二階派) |
選挙区 | (比)東北 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1949年10月4日、秋田県南秋田郡昭和町(現・潟上市)生まれ。 - 父親の勤務で昭和町、雄勝町、増田町と移り住む。 - 増田中学校、秋田高校卒業。 - 1968年、秋田県立秋田高等学校卒業。 - 東京大学受験予定であったが東大紛争で入試が中止、一橋大学経済学部に入学。 - 大川政三教授や荒憲治郎教授のゼミに参加。 - 1973年、一橋大学経済学部を卒業後、大蔵省に入省。 - 大蔵省では主計局総務課、東京国税局山梨税務署長などを歴任。 - プリンストン大学客員研究員として日米関係を研究。 - 1991年、証券局証券取引審査室長に就任。 - 1995年、主計局給与課長を最後に大蔵省を退官。
政治家としてのキャリア
- 1995年、第17回参議院議員通常選挙で秋田県選挙区から初当選。自民党に所属。 - 1999年、小渕第2次改造内閣で農林水産政務次官に就任。 - 2001年、第19回参議院議員通常選挙で再選。 - 2005年、第3次小泉改造内閣で外務副大臣に就任。 - 2009年、第45回衆議院議員総選挙で衆議院議員に初当選。 - 2016年8月、第3次安倍第2次改造内閣で法務大臣として初入閣。 - 2020年、衆議院予算委員長に就任。 - 2023年、自由民主党総務会長代行に就任。
政治活動上の実績
- 2005年、外務副大臣として活躍。 - 2016年10月、法務大臣時代、死刑制度の廃止に否定的見解を示す。 - 2017年2月、テロ等準備罪に関する失言で野党から批判を受ける。 - 2017年5月、第193回国会で120年ぶりの民法の大規模改正を成立させた。 - 森友学園問題や財務省公文書書き換え調査プロジェクトに参加し、財務省幹部からの聴取を行う(2018年)。 - 選挙で公職選挙法違反の疑いに関わる問題が発生(2012年、2014年)。
政治的スタンス
- 憲法改正および集団的自衛権の行使禁止の憲法解釈見直しに賛同。 - 日本国憲法第9条の改正と集団的自衛権行使の解禁に賛成。 - 原子力発電所の再稼働を支持。 - TPPに関する日本参加には反対の意向を示す。 - 死刑制度の存続に肯定的立場。 - 特定秘密保護法への支持を表明。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 長年の政治経験と省庁での勤務を背景に、行政改革や法改正を進めた実績を持つ。 - 失言や法案に関する混乱が指摘されることがあるため、説明責任やリーダーシップにおいて課題が見られる点がある。 - 死刑制度に対する強硬な立場は、死刑廃止を求めるグループからの批判の的となることがある。 - 選挙関連の不祥事が公職選挙法違反となった事例があり、クリーンな政治という観点での懸念を生じている。 - 長年にわたり日本会議国会議員懇談会や神道政治連盟国会議員懇談会に参加しており、民族主義的な立場を支持する背景がある。