2024年10月衆議院議員ランキング 14回戦
土井亨 vs 尾身朝子
勝: 尾身朝子
戦評
議員Aと議員Bの比較において、両者の政治的実績と倫理に関する課題が重要な評価ポイントになる。議員Aは長い政治キャリアを持ち、国土交通副大臣や復興副大臣などの要職を歴任し、特にインフラや防災の分野で国際協力を推進してきた実績がある。しかし、統一教会関連イベントへの関与が問題視され、公正さや政治倫理に疑問を持たれる部分がある。一方、議員Bは国際経験とIT分野の知識を持つが、政治資金パーティー収入の不記載問題で戒告を受けるという倫理的な問題が指摘されている。政策の方向性については、両者とも憲法改正やアベノミクス支持などで近い立場にあるが、社会的課題へのアプローチには差があるかもしれない。議員Aの統一教会関連の問題は有権者の信頼に影響を与える可能性が高いため、議員Bの情報通信分野の知識や国際経験が活かされる可能性を考慮して、今回は議員Bを選ぶべきと判断する。
土井 亨(どい とおる)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 66歳 (1958年08月12日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 宮城1 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1958年8月12日、宮城県黒川郡富谷町(現:富谷市)に生まれる。 - 東北工業大学電子工業高等学校(現:仙台城南高等学校)を卒業。 - 1981年、東北学院大学法学部を卒業し、法学士の称号を取得。
政治家としてのキャリア
- 1993年、宮城県議会議員に初当選し、1995年と1999年にも再選され、計3期務める。 - 2005年、第44回衆議院議員総選挙で初当選、通称「小泉チルドレン」として政治キャリアをスタート。 - 2012年、第46回衆議院議員総選挙で当選し、国政に復帰。 - 国土交通大臣政務官として第2次安倍内閣に就任(2013年9月)。 - 2014年、国土交通大臣政務官を退任し、自民党国対副委員長に就任。第47回衆議院議員総選挙で3選。 - 2015年、第3次安倍第1次改造内閣で国土交通副大臣に就任。 - 2016年、自民党財務金融部会長に就任。 - 2017年、第3次安倍第3次改造内閣で復興副大臣に就任。第48回衆議院議員総選挙で4選。 - 2019年、衆議院国土交通委員長に就任。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で5選。 - 2023年、自民党の安倍派に退会届を提出し、無派閥となる。
政治活動上の実績
- 国土交通副大臣として、インフラや防災対策において国際協力を推進するなどの役割を果たした(2015年)。 - 2014年、ミャンマーやベトナム、トルコなどで災害管理システムの協力を提案、インフラ事業に関する対外交流を行う。 - 復興副大臣として、復興政策を立案・実行する立場を経験(2017年)。 - 統一教会関連のイベントに参加し、関与を明らかにしたことで議論を呼ぶ。 - 過去には、森喜朗首相批判と受け取られるCM企画の中心人物として議論を喚起した(2001年)。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成し、自衛隊の保持や緊急事態条項の新設を支持。 - 外交・安全保障では、敵基地攻撃をためらうべきでないという考え方をどちらかといえば支持。 - 選択的夫婦別姓制度に反対の立場。 - アベノミクスについて、どちらかといえば評価すると回答。 - 日本のTPP参加に反対、特定秘密保護法の必要性は認めている。 - LGBTなど性的少数者の理解増進法案について、どちらかといえば賛成。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 宗教団体・統一教会関連イベントへの関与が問題視され、政治家としての公正さについて議論がある。 - 自民党内での派閥離脱の動きからも、独自の政治姿勢を評価する向きもあるが、派閥政治の影響をどのようにコントロールしているのか問われている。 - 国際協力や防災に関する活動では積極性が見られるが、国内におけるジェンダーや人権関連の政策に対する姿勢については、評価が分かれる。 - 政策推進の過程において、地元や有権者の意見をどの程度反映させているかについて、指導力と透明性の向上が必要。
尾身 朝子(おみ あさこ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 63歳 (1961年04月26日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | (比)北関東 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1961年、東京都千代田区で生まれる。 - 小学校3年から中学1年までニュージャージー州で過ごす。 - 東京大学法学部を卒業。 - NTTに入社し、J-STAGEの企画、開発、運用プロジェクトのリーダーを務める。 - 2002年、NTTを退社しITコンサルタントとして起業。株式会社ブライトホープを設立し、情報通信事業を行う。 - 東海大学総合科学技術研究所の非常勤教授を務める。 - STSフォーラムの秘書室長や事務局長を務める。
政治家としてのキャリア
- 2004年、参議院議員選挙に自民党公認で比例区から出馬するが落選。 - 2007年にも参議院議員選挙に比例区から出馬するが再度落選。 - 2014年、衆議院議員総選挙に比例北関東ブロックから出馬し初当選。 - 自民党文部科学部会の副部会長を務める。 - 2017年、群馬1区から出馬し当選。 - 2019年、外務大臣政務官に就任。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙では比例北関東ブロック単独で出馬し当選。 - 2022年、総務副大臣に就任。
政治活動上の実績
- 2019年、外務大臣政務官として内閣での経験を積む。 - 2022年、総務副大臣として地方行政や統計業務に携わる。 - 政治資金パーティー収入の不記載問題で戒告を受ける(2024年)。
政治的スタンス
- 憲法第9条の改正に賛成。 - 集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更に賛成。 - アベノミクスを支持し評価。 - 原発の必要性を主張。 - 特定秘密保護法を支持。 - 小中学校の道徳教育および評価に賛成。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 父が元財務大臣で、世襲政治家としての側面を持つ。 - 海外経験があり、多文化に対する理解がある。 - ITコンサルタント経験を持ち、情報通信分野の知識が豊富。 - 政治資金問題による戒告を受け、政治倫理に対する監視が重要。