2024年10月衆議院議員ランキング 8回戦
吉野正芳 vs 穂坂泰
勝: 穂坂泰
戦評
両議員の経験とスタンスを比較すると、有権者にとっての選択は難しいものです。議員Aは長年にわたり地方から国政までの幅広いキャリアを持ち、特に東日本大震災後の地域復興において重要な役割を果たしてきました。しかし、近年の健康問題がパフォーマンスに影響を及ぼす可能性も指摘されています。一方、議員Bは比較的新しい世代の政治家で、理工学および経済学の専門知識を政策に活かし、政務官としての経験を積み重ねてきました。議員Bは、家族政策や安全保障政策で現政府の政策に近い立場を取っていますが、地域密着型の政治スタイルを維持しています。選択する上で考慮すべきは、その政治家の未来志向の政策立案能力とこれからの成長可能性です。したがって、現状ではより長期的な視野を持ち、これから国政に貢献する可能性がある議員Bを選ぶべきと判断します。
吉野 正芳(よしの まさよし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 76歳 (1948年08月08日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 福島5 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1948年8月8日、福島県に生まれる。 - 福島県立磐城高等学校を卒業。 - 早稲田大学商学部を卒業し、商学士号を取得。 - 吉野木材株式会社に入社し、取締役を務める。 - 社会福祉法人ハートフルなこその理事長として社会福祉の分野にも関与。
政治家としてのキャリア
- 1987年、福島県議会議員に初当選し、1999年までの3期12年を務める。 - 2000年、第42回衆議院議員総選挙において福島5区から出馬し初当選。 - 2005年、文部科学大臣政務官に任命される(第3次小泉改造内閣)。 - 2008年、環境副大臣を務める(福田康夫改造内閣・麻生内閣)。 - 2014年、衆議院原子力問題調査特別委員長に就任。 - 2016年、衆議院東日本大震災復興委員長に就任。 - 2017年、復興大臣として初入閣(第3次安倍第2次改造内閣)。 - 衆議院議員として8回当選。
政治活動上の実績
- 2009年、福島3区に国替え出馬するも大差で落選、比例復活で当選。 - 2011年、福島第一原子力発電所事故の責任は国にあると主張し、東日本大震災の復興に対するアピールを行う。 - 2017年、復興大臣就任後、今村雅弘前任者の発言を批判したが、復興政策を推進。 - 自民党地方組織の選挙区調整に繰り返し翻弄されるが、当選を重ねて影響力を維持。 - 組織内外で評価を得て、党内幹部職を複数経験。
政治的スタンス
- 日本国憲法第9条の改正や集団的自衛権の行使解禁に賛成。 - 原発に対しては再稼働を認めず、廃炉を求める方針。 - 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加に反対。 - 靖国神社への閣僚参拝を容認。 - 選択的夫婦別姓制度にはどちらかと言えば反対の立場。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 長期間にわたり地方政治から国政に至るまで、継続的な選挙活動と政策推進経験。 - 大きな事故・災害後の復興策に積極的に関与し、被災地出身者として地域へのコミットメントが強い。 - 一方で、体調不良が続く中での職務遂行の持続可能性に懸念。 - 脳梗塞後は政治活動に制約が生じ、引退の意向を示唆する発言も。
穂坂 泰(ほさか やすし)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 50歳 (1974年02月17日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(菅義偉G) |
選挙区 | 埼玉4 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 埼玉県志木市出身。 - 志木市立宗岡小学校、志木市立宗岡第二中学校、青山学院高等部を卒業。 - 青山学院大学理工学部経営工学科を卒業。 - 帝京大学大学院経済学研究科修士課程を修了。 - 税理士として活動。 - 日本青年会議所埼玉ブロック協議会会長を務める。 - 社会福祉法人、学校法人の各理事を務めた。
政治家としてのキャリア
- 2015年4月、埼玉県議会議員選挙に出馬するも落選。 - 2016年4月、志木市議会議員に初当選し、1期務める。 - 2017年、第48回衆議院議員総選挙で埼玉4区から出馬し、初当選。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で再選。 - 環境大臣政務官兼内閣府大臣政務官を務めた。 - 外務大臣政務官としても活動。
政治活動上の実績
- 2016年、志木市議会議員として市政に参画。 - 2017年、第48回衆議院議員総選挙で初当選し、国政に参画。 - 環境大臣政務官として環境政策に携わる。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙で再選。 - 憲法改正に賛成する一方で、選択的夫婦別姓制度には消極的な姿勢を見せ、地方議会に対し賛同しないよう文書を送付して批判を受ける(2021年)。
政治的スタンス
- 憲法改正に賛成し、自衛隊の保持や教育の充実を明記することを提案。 - 安全保障関連法成立を評価し、普天間基地の辺野古移設に賛成。 - 北朝鮮問題では圧力を優先する立場。 - 消費税増税を評価し、教育費の負担軽減に消費税収を充てるべきとの考え。 - アベノミクスや共謀罪法を評価する立場。 - LGBT理解増進には柔軟な姿勢を見せるが、同性婚には反対。 - 原子力発電を将来にわたって電力源として維持するべきと考えている。 - "日本の未来を考える勉強会"、"自民党たばこ議員連盟"などに所属。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 理工学、経済学の専門知識を有し、政策における分析能力が期待できる。 - 地元志木市の発展への貢献と深い地域理解を持つ。 - 家族の多用な形を受け入れる一方で、ジェンダー問題ではやや保守的。 - 政治経験は衆議院議員2期、政務官経験もあり政策立案実行能力を備える。 - 政治的課題に対する姿勢は党内で多様だが、一貫性を欠くとの批判も存在。