2024年10月衆議院議員ランキング 18回戦
保岡宏武 vs 福田達夫
勝: 福田達夫
戦評
議員Aと議員Bのどちらを選ぶべきかを判断するにあたり、両者の経歴、政治活動、スタンス、そして公衆における評価について分析しました。 議員Aは、父親の引退を受けて政治の世界に入った世襲議員であることが特徴的です。広告業界出身という多様なバックグラウンドを持ち、広い視点からの政策形成が期待されますが、明確な政策主張や具体的な成果が報じられていません。また、旧統一教会関連の活動が報じられたことによる政治家としての透明性にも課題があります。 一方、議員Bは豊かな経歴を持ち、特に経済や国際関係における経験が豊富です。政治的名家出身で、党内における多様な役職を経験していることから、政治ネットワークを駆使した政策実行能力が期待できます。しかし、旧統一教会問題及び党内の裏金問題に関する不明瞭な態度から、透明性や倫理性が問われています。また、国際安全保障や社会制度に関する保守的な政策スタンスも国民の間で賛否が分かれています。 両者を比較した場合、直接的な地域代表としての具体的な貢献度を示している情報に乏しい議員Aに対し、議員Bは国内外の経済と政治に関する豊富な経験を活かし、より影響力を持って党内や国会で主導的な役割を果たす可能性があると判断します。 したがって、次の選挙では、総体的な影響力と経験値を考慮し、議員Bを選ぶべきと考えます。
保岡 宏武(やすおか ひろたけ)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 51歳 (1973年05月06日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(谷垣G→無派閥) |
選挙区 | (比)九州 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 鹿児島県奄美市で生まれる。 - 奄美市立奄美小学校を卒業。 - 池田学園池田中学校(1期生)を卒業。 - 鹿児島県立錦江湾高等学校の理数科(20期生)を卒業。 - 青山学院大学法学部を卒業。 - 広告関連会社で社員として勤務。 - 父親である保岡興治衆議院議員の公設第一秘書として勤務し、鹿児島事務所長を歴任。 - 鹿児島大学大学院農学研究科焼酎学専攻を修了し、修士(農学)を取得。
政治家としてのキャリア
- 2017年、父の健康問題に伴い、第48回衆議院議員総選挙に急遽鹿児島1区から立候補するが、僅差で落選。 - 2018年、自由民主党鹿児島県ふるさと創生支部長に就任。 - 2021年、自由民主党において比例九州ブロックから立候補し、初当選。 - 2023年、衆院鹿児島2区支部長に専任される。
政治活動上の実績
- 2017年、第48回衆議院議員総選挙で鹿児島1区から立候補するも僅差で敗北。得票数は74,831票、得票率は40.78%であった。 - 2021年、第49回衆議院議員総選挙では比例九州ブロックから単独で立候補し、当選を果たした。 - 旧統一教会の関連団体のイベントに関連する活動が報じられ、党内で関係についての点検を行う必要が生じた。
政治的スタンス
- 自民党内での所属は谷垣グループに属していたが、後に無派閥となる。 - 自身の政策について特に目立った主張は報じられていないが、比例九州ブロック当選であることから、地域の声を多く反映する姿勢が求められる。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 政治家としてのキャリアの始まりが父の引退による出馬であることから、世襲政治家の一例として見られることが多い。 - 広告業界や大学院での経験を持ち、多様な視点で政策を考える能力があると考えられる。 - 旧統一教会関連の活動がメディアで報じられ、政治家としての透明性や公正さが問われる状況が生じた。 - 政治家としての明確な主張や成果が少ないため、これからの活動に期待と同時に、地域や国民への具体的な提案が求められる。
福田 達夫(ふくだ たつお)
議員データ

衆議院議員 | |
年齢 | 58歳 (1967年03月05日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(安倍派→無派閥) |
選挙区 | 群馬4 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 東京都生まれ - 慶應義塾幼稚舎、慶應義塾普通部、慶應義塾高校を経て、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業 - アメリカ合衆国のジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係学研究所の研究員 - 三菱商事に入社し調査部門に勤務 - 福田康夫衆議院議員の秘書を務める
政治家としてのキャリア
- 2004年、父・福田康夫の内閣官房長官在任中に三菱商事を退職し、父の秘書を務める - 2007年、福田康夫内閣総理大臣就任時に内閣総理大臣秘書官に - 2012年、第46回衆議院議員総選挙で群馬4区から出馬し初当選 - 2017年、第3次安倍第3次改造内閣で防衛大臣政務官兼内閣府大臣政務官 - 2021年、自由民主党総務会長 - 2022年、自民党筆頭副幹事長 - 2024年、自民党幹事長代行
政治活動上の実績
- 2012年、第46回衆議院議員総選挙で初当選 - 2017年、防衛大臣政務官兼内閣府大臣政務官に就任 - 2021年、自由民主党総務会長に就任 - 派閥政治との関係や統一教会問題に関する不明瞭な発言が批判を呼ぶ - 2024年、党幹事長代行就任後も、安倍派の裏金問題に関連し批判的な報道が続く
政治的スタンス
- 憲法改正に「どちらかといえば賛成」 - 憲法9条への自衛隊明記に「賛成」 - 敵基地攻撃論に「どちらかといえば賛成」 - 北朝鮮に対する圧力優先には「どちらとも言えない」 - 選択的夫婦別姓制度に「どちらかと言えば賛成」するがアンケートへの積極的回答は少ない - LGBT法案に対し「どちらかと言えば賛成」だが、同性婚制度については明確な回答を避ける - クオータ制の導入には反対姿勢 - 消費税率引き下げには「必要でない」とし、原発依存度は「下げるべき」と回答
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 日本の政治的名家の出身であることから、政治への正統的なアプローチと親族ネットワークを活用する能力 - 経済分野に関する経験を三菱商事時代から有する - 旧統一教会問題発言にあるように、物議を醸す発言が多く、時折問題意識が見えにくいとの指摘 - 安倍派の裏金問題に対する姿勢が問われており、党内改革への貢献度が計られる - 若手議員として党内で提案や新組織づくりを推進する動きが見られ、一定の評価が与えられる部分も