2024年10月衆議院議員ランキング 23回戦
井林辰憲 vs 田所嘉徳
勝: 田所嘉徳
戦評
選択にあたり、まずは両議員の実績とスタンスを比較することを考えます。 議員Aは、主に環境とインフラに関する分野で経験を積んでおり、技術的な知識を活かした政策形成が得意です。また、政治キャリアにおける役職歴も多様ですが、政治資金に関する問題がありました。政治的スタンスでは憲法改正に関して柔軟性を見せる一方で、原発の段階的な廃止、受動喫煙防止支持など、比較的リベラルで環境重視の姿勢を示しています。 議員Bは、地方都市出身で、長期にわたり法務や地方行政に関する実績があります。経営者企業の経験から来る現実的な経済政策を重視し、消費税増税を支持するなど、経済政策にも一貫性があります。また、農林水産業の強化やデジタル化を推進するなど、現代的かつ多様な課題に対応していますが、一部政策では保守的であることも特徴です。 両者とも経験豊富でそれぞれ異なる強みを持っていますが、議員Bの方が幅広い政策を提唱しており、地方から中央まで政治的経験を積んでいる点で総合的に見て魅力的です。また、具体的な提案を行える能力があるため、今後の多様な政治課題に柔軟に対応できる可能性が高いと判断しました。
井林 辰憲(いばやし たつのり)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 48歳 (1976年07月18日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(麻生派・谷垣G→麻生派) |
選挙区 | 静岡2 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 1976年7月18日、東京都に生まれる。 - 静岡県榛原郡川根本町に本籍地を持ち、茶農家の5代目。 - 私立芝中学校・高等学校を経て、2000年に京都大学工学部環境工学科を卒業。 - 京都大学大学院工学研究科修士課程を修了し、工学修士を取得。 - 2002年に国土交通省に入省し、大臣官房や道路局で勤務。 - 2008年より沼津河川国道事務所調査第二課長に。 - 2010年に中部地方整備局地域道路課長を最後に、国土交通省を退官。
政治家としてのキャリア
- 2010年に自由民主党静岡県連の候補者公募に合格。 - 2012年、自民党公認で第46回衆議院議員総選挙に静岡2区から出馬し、初当選。 - 2014年の第47回衆議院議員総選挙において再選。 - 2016年、第3次安倍第2次改造内閣で環境大臣政務官及び内閣府大臣政務官に任命。 - 2017年の第48回衆議院議員総選挙で3選。 - 2021年の第49回衆議院議員総選挙において4選。 - 2023年9月、第2次岸田第2次改造内閣で内閣府副大臣に任命。
政治活動上の実績
- 2016年から2017年にかけて環境大臣政務官および内閣府大臣政務官を務める。 - 2023年、内閣府の副大臣としての役割に指名。 - 2013年、静岡市の総合物流会社「鈴与」からの献金という、政治資金規正法に触れる可能性のある問題が発生。
政治的スタンス
- 日本国憲法の改正には賛成している一方、第9条の改正は明言せず。 - 緊急事態条項の創設や「合区」をなくすための憲法改正に反対。 - 原子力発電は当面必要としつつ、将来的には廃止すべきとの立場。 - 日本の核武装には反対し、非核三原則の「持ち込ませず」に関しても議論を必要としないと述べる。 - カジノの解禁に反対。 - 受動喫煙防止を推進し、飲食店内の禁煙を支持。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 京都大学大学院で修士号を取得しており、政策形成において技術的知識を持ち合わせている。 - 自らが副大臣や政務官を務めるなど、政治経験が豊富。 - 政治資金規正法に関連する献金問題があったが、これは政治倫理に対する透明性が問われた出来事である。
田所 嘉徳(たどころ よしのり)
議員データ
衆議院議員 | |
年齢 | 71歳 (1954年01月19日生) |
所属政党 | 自由民主党 自由民主党(石破G) |
選挙区 | (比)北関東 |
議員サマリー
政治家になる前の経歴
- 茨城県下館市(現、筑西市)生まれ。 - 栃木県立真岡農業高等学校卒業。 - 白鷗大学法学部卒業後、法科大学院修了。 - 1975年に建設会社を創業し、経営者として活動。 - 下館青年会議所理事長、日本青年会議所特別委員長を歴任。 - 1995年に下館市議会議員に初当選。
政治家としてのキャリア
- 1998年に茨城県議会議員に初当選し、4期連続で務める。 - 2012年、茨城1区から出馬して衆議院議員に初当選。 - その後、2014年、2017年、2021年の総選挙で再選(比例復活を含む)。 - 法務大臣政務官兼内閣府大臣政務官、法務副大臣を歴任。 - 自由民主党副幹事長、総務部会長などを務める。
政治活動上の実績
- 2015年10月から2016年8月までの第3次安倍改造内閣に法務大臣政務官兼内閣府大臣政務官を務める。 - 2021年、地方行政から情報通信、消防、マイナンバー制度などを担当する自民党総務部会長に就任。 - 農林水産業の国内回帰やデジタル推進に関する政策を提唱。 - 消費税増税に関して、2014年と2017年のアンケートで税率引き上げを支持。 - 受動喫煙防止法案に反対し、現代技術を活用すべきと主張。
政治的スタンス
- 農林水産業の国内生産強化と食料自給率の向上を主張。 - デジタル化の推進とマイナンバー制度の活用を推奨。 - コロナワクチンの早期承認や医療体制強化を重視。 - 地方分散型の国づくりを提案。 - 消費税増税に一貫して賛成。 - 河野談話の見直しや選択的夫婦別姓制度導入に反対。 - 自民党たばこ議員連盟、日本会議国会議員懇談会に所属。
国民の代表としての適格性を判断する上で特筆すべき事項
- 長期にわたり議員を務め、法務や地方行財政に精通している。 - 現実的な経済政策への賛同と、危機管理に対する認識が強い。 - 家族や個人の権利について保守的な立場を取る。 - 長い政治キャリアの中で、地元および国政での幅広い問題に取り組んできた。 - 一部政策においては積極的かつ具体的な提案を行いつつ、多様な団体活動にも関わっている。